10月9日 純粋な幼い心には良書は最高の栄養
 読書の秋到来。近年、日本人の読書離れが指摘されていますが、江戸時代の江戸市民の識字率は比較的高く、身分を問わず読書が貴重な楽しみのようでした。当時、本は高価なものでもっぱら貸本が主流。幕末の勝海舟は大枚をはたいて購入しようとしていた書物を先に人に買われてしまったため、その購入者の家に通い続け、書物一冊を丸ごと書き写したという逸話まであるようです。江戸の人々にとって、貴重な財産である書物を求める思いは凄まじいものがあったように感じます。
  現代は映像メディアの進展やインタ−ネットの急速な発達により活字文化が見失われがちですが、「書を読む」という行為から得られる人間としての深みや成長を考えると、私自身、努力して読書にいそしんでいきたいと思っています。
  昨年末、公明党が主導的役割を果たし「子どもの読書活動の推進に関する法律」が成立いたしました。これは子どもの読書活動の推進のため、国や地方公共団体の責務を定め、総合的・計画的に施策をはかり、子どもの健やかな成長に資することを目的としています。
  先日、私の秘書が「幼い女の子に絵本を読んであげたところ、じっと耳をすまして聞き入り、自分でも片言の言葉で読もうとしていた姿が印象的でした」と言っておりました。
純粋な幼い心には良書の一文一句は最高の栄養だと思います。私たち大人が読書の楽しみを再認識し、その喜びを子どもたちに伝えていく責務を果たしていきたいと思います。
7月17日 強固な日韓関係築く歴史共同研究に期待
 日韓共催の歴史的なサッカーW杯が幕を閉じました。日本代表の躍進に熱狂的な声援を送った方も多いのではないでしょうか。白熱のW杯の裏で、その光景を様々な視点から見つめる方々がいらっしゃいました。
「日本中に日の丸が溢れたのは先の大戦以来ではないか」「若者が正しい歴史教育を受けるチャンスを逃したのでは」「国旗・国歌にあった暗い陰から解放をされるのを感じた」等々。また在日韓国人の方は「日韓が一つになっているのを感じた」とも述べておられました。
 日韓の歴史にあって今回の祭典は大変重要な意味を持つものであると思います。快進撃を続ける韓国代表を日韓の若者が共に応援する姿は麗しくもあり、互いの理解の輪が大きく広がりました。
 しかし、より強固で友好的な相互理解を築くためにも日韓関係を深く知る教育は欠かせないのではないかと思います。
 現在、専門家による日韓歴史共同研究委員会が設置され、今後2年間で研究成果がまとまるよう両国政府として支援していく計画が進められています。
 小泉総理は本年3月に訪韓した際、「このような研究会の設置は歴史を直視するのに躊躇があってはならないという想いに基づくものです。」と演説しています。非常に大切な一歩となるこの研究計画に私も期待し見守っていきたいと思います。
 将来のW杯で「テーハミング!」「ニッポン!」と両国民が心から声援を送り合える日韓関係構築のため、私達の立場でも頑張って参ります。
4月17日 「子どもの幸福のための教育」めざして
 4月1日より学校完全5日制が実施され、様々な視点から連日のようにマスコミ報道がなされています。
 先日、新聞の投稿欄に目を通していると、30歳代のお母さんの記事が掲載されていました。計算嫌いな小学生の息子が祖父の農作業を手伝う中で、必死で計算をし答えを導き出そうとしている姿を通し、「これが本当の『総合学習』なのかも知れない」との感想を述べておりました。さらに「学校完全週5日制などの導入で学力低下を心配していた自分が何だか恥ずかしくなりました」とも語っておられました。
 この記事を読み、日本全国の父母の方々がそれぞれの立場で5日制を見つめ、考えておられるのだとの感を新たにしました。
 学校5日制の実施にあたっては、自治体が積極的・先進的な取り組みをしている実例がある一方、学力低下の懸念や地域社会の受け入れの問題等が指摘され、賛否の意見が渦巻いております。
 知識偏重教育の弊害が指摘され、ゆとり教育への転換が叫ばれて久しいですが、「何のためのゆとり教育なのか」を私たちも真剣に議論していかねばならないと考えています。学校・家庭・地域が一体となり協力し合っていくことが必要であり、国としても5日制の実態を真摯に見つめながら、正すべきは正して、子どもの幸福のための教育に努めていかねばなりません。
 「教育のための社会」の実現へ―私たちも現場の声を大切にしながら必死の思いで21世紀の教育改革に取り組んで参ります。
1月30日 人類の幸福のための科学技術めざしたい
  先日、文部科学省の科学技術政策研究所による「科学技術に関する意識調査」の結果が公表されました。それによると、「世界は科学技術によって良くなったか」との問いについて、「よくなった」が53%、「悪くなった」が17%、「わからない」が30%という結果でありました。
また、一昨年に某新聞社が行った20世紀のモノの功罪を問うたアンケートでは、「人間を幸せにしたモノ」については、@抗生物質AテレビB飛行機―「人間を不幸せにしたモノ」については@核兵器A化学兵器・毒ガスB地雷―の順番でありました。
20世紀における科学技術は人類史の中においても瞠目すべき飛躍的な進歩が遂げられていますが、それによって人類は幸・不幸の両面を体験しました。そして今、人類はヒトクローンをはじめ新たな領域に足を踏み入れています。
「科学技術の目的は何なのか」「誰のための科学技術なのか」―これからの科学技術の発達においては、20世紀の功罪を総括し、今まで以上の目的と倫理と哲学が必要とされていると痛感しております。
21日に始まった通常国会における文部科学省の提出予定法案のうち、旧科学技術庁に関する法案は現在のところ一つも提出されていません。個人的には非常に残念な思いですが、私も技術者として歩み、科学技術政策を自身の政治課題として国政に送って頂いた一人として、あらためて「人類の幸福のための科学技術」を追求していきたいと思います。