10月31日 一通一通のメールから多くのことを学ぶ
 「永田町からのEメール」への執筆も今回で12回目となります。日々感じていることを率直に書き綴ってきましたが、国会に議席を頂いている身として、自身の思いを発信し続けることの大切さを実感しております。
 昨年、私個人のホームページを開設し今日まで多くの方々にアクセスを頂く中、「斉藤はどう考えているのか」といったお声が多数寄せられてきました。後手にはなってしまいましたが、そういったご要望にお応えするためにも、このたびメールマガジンを発刊いたしました。忙殺の毎日ではありますが、私自身が筆をとり、まさに「永田町からのEメール」として私の思いをお届けしたいと思っております。
 そして皆様からの「永田町へのEメール」もお待ちしております。ここ数年の急速なIT化の進展にあって、私の事務所にも連日多数のEメールを頂戴しております。ご要望、ご相談、お叱り等様々ありますが、一通一通のEメールでじつに多くのことを学ばせて頂いております。
 通信手段が乏しかった時代、人々は「手紙」というかたちで心を伝え、時代を動かしてきた一面もあります。今日のEメールという新たな「手紙」も、時代をつくり、時代を動かす大きな手段となることと思います。
 もちろん一人の人と直接会い、対話を重ねていく姿勢は夢寐にも忘れてはなりませんが、「永田町へのEメール」という新しい「手紙」も決してないがしろにできない皆様からのお声であると思っております。
8月15日 歴史というバックミラー見ながら前進を
 かつて作家の吉川英治氏は歴史小説を車のバックミラーに例えておりました。後方をバックミラーで確認しながら車を運転するのと同様、歴史というバックミラーを見ながら未来へ前進していくことの大切さを示唆したものであると思います。
 本日、56回目の終戦記念日を迎えました。先の戦争で犠牲になられた方々に心からの哀悼の意を表します。「戦死者に対する供養としては、世界平和の大きな花束以上のものはないはずだ」と語っていた人がいました。毎年私たちは、8月15日を顧み、この日を出発として不戦への誓いを新たにしてきました。
 21世紀最初の終戦記念日となる今日―戦争の世紀から平和の世紀への創造をすべく、いやまして強固な決意をもって世界平和への潮流を確立していかねばなりません。
 しかしながら、最近の様々な動向は、バックミラーでの後方確認を怠って車を運転しているような感も否めません。
 ある歴史学者が「人間を、個人としても、人類としても、よいところだけを見て愛するのは、ほんものの愛ではない。明暗を合一して愛するのでなければ、歴史を冷厳に見ぬくことはできない」と語っていました。
善と悪、明と暗と極端に偏りがちな戦争責任論議にあって、「冷厳に歴史を見ぬく」姿勢が今まさに求められているように思います。バックミラーに映し出される歴史を真摯に受け止めながら、二度と過ちを繰り返さない日本を、私たち公明党が築いて参ります。
6月6日 文化芸術を育むことは闇夜を照らす光線
 先日の衆議院予算委員会で文化芸術振興に関する質問をし、多くの方々から反響を頂きました。
賛同、激励、叱責などそのお声は多岐にわたりましたが、なかでも「文化芸術を育む必要性を訴えられたことは闇夜を照らす光線のようだ」との励まし、そして「経済の厳しい中、なぜあんな悠長な質問をしているんだ」とのお叱りの声が心に残りました。両者とも真摯に受け止めねばならないご意見と感じております。
 質問の中でもとりあげた、ルーズベルト大統領のニューディール政策。不景気で沈んでいたアメリカ国民に文化芸術政策をもって勇気づけたという史実は多くの示唆を含んでいると思います。
 かつて大平元総理は「これからは文化の時代である。経済と同様に文化が重要になってくる」と語られたそうであります
 無論、喫緊に山積する課題に取り組んでいくことは最重要です。とともに、「闇夜を照らす光線」となるような文化芸術を育んでいくことも必要ではないでしょうか。
 今回激励を頂いた方々の多くは、文化芸術の話を国会の場で取り上げたことに対する共感のお声でした。それだけ文化芸術が政治の分野で語られることがなかったことの現われではないかと思います。
 「日本も世界の先進文化諸国に遜色のないような文化予算のきっかけをつくってみたいなという意欲がわいてまいりました」との小泉総理の答弁を具現化すべく、公明党が先頭に立って文化大国への挑戦を開始したいと決意しております。
3月21日 文化・芸術を尊重し光を当てる政治に
 イスラム原理主義勢力のタリバンによる石仏破壊の報が世界を駆け巡り、その暴挙に批難の声が高まっています。
文化遺産に対し、ひいては人類に対する許されざる冒涜であると、私も憤懣やるかたない思いです。先日の文部科学委員会において早速この問題をとりあげ、日本として最大限の保護策を講じていくよう政府に求めたところです。
私たちは過去へと戻ることができないゆえに、今日まで残された文化遺産との触れ合いは、その時代を生きた人々との欠けがえのない対話の場であると思います。しかし、歴史を紐解くと、人類共通の宝であるべき文化遺産が、政治的に利用されてきたこともしばしばありました。
 新世紀の開幕とともに、再びこのような愚行がなされていることに深い悲しみを覚えますが、政治に利用されてきた文化の歴史を転換すべく、今度は政治が文化を守り抜く砦となる歴史を歩んでいかねばなりません。
 「歴史は未来への知恵の宝庫である」とはある哲人の言葉です。人類史に織りなされている文化・芸術を保護し、支援し、そこから次なる教訓を学びとっていくことが重要ではないかと思います。現在、私たち公明党は文化・芸術振興会議を党内に設置し、政治の分野であまり光のあたることのなかった文化・芸術を尊重し、その振興に最大限の支援を送るべく取り組んでおります。
「文化振興は我が公明党の使命」との自負のもと、文化大国・日本の実現に向けて懸命に頑張って参ります。
1月10日 どうなるかではなくどうするか
  最近、巷で伊能忠敬の名をよく見聞きします。江戸時代中期、日本の隅々まで歩き回り、「大日本沿海輿地全図」という近代的地図を作り上げた人物です。昨年はこの地図の測量開始より満二百年目でありました。この地図により日本人は初めて「日本のかたち」の全容を知ることとなり、その正確さには世界が驚嘆したと伝えられています。その偉業は、地球を一回りするほど歩きに歩くという地道な行動から成し遂げられました。
 次元こそ違いますが、この伊能忠敬の業績から、一つの示唆を得ることができるのではないかと思います。すなわち、私たち議員が日本中を歩きに歩き、国民の皆様の生の声を聞き、そこから新しい日本のかたちを作り上げていく。二十世紀という世紀がさまざまに総括される中、私たちはこの百年を「どうなるか」ではなく「どうするか」という視点に立って責任ある行動をしていかねばなりません。二十一世紀の日本像を描くにあたって、庶民の声、庶民の哲学に裏付けられたものほど強く、恒久的なものはないと確信しています。
 輝かしい二十一世紀の開幕。そして、今夏の一千万票獲得の未曾有の戦いは、公明党の新たな歴史の始まりであると思います。この大いなる目標に向けて、今一度、立党の原点に立ち返り、私たち国会議員が先頭に立って邁進して参ります。
「一千万」の壮大な連帯を構築して、次の百年、二百年を見据えた「日本のかたち」を国民の皆様とともに描いて参りたいと思います。