平成18年2月28日 衆議院予算委員会第4分科会

○斉藤(鉄)分科員 公明党の斉藤鉄夫でございます。分科会、私が最後の質問者ということで、どうかよろしくお願いいたします。

 私は、きょう、いろいろな分野の質問をさせていただきたいと思っておりますが、まず最初に、がん治療の医師及び技術者の養成の質問をさせていただきます。

 高齢化が進んで、将来は日本の二分の一の人はがんになる、三分の一の人はがんで死ぬ、このように言われております。これは、いわゆる高齢化ということと、人間、生物ということから、必然的なことなんだそうでございます。そういうこともございまして、公明党の中にがん対策本部というのができました。がんに国としてどう取り組んでいくかという政策提言をしようというグループですが、私もその中に入って勉強しておりました。そうしましたところ、ここは僕が頑張らなきゃいけないなと思う分野が出てきたんです。

 といいますのは、がんの治療には、いわゆる手術で切って取り去るという外科手法、それから抗がん剤等の内科手法、そして放射線を当てるという放射線治療、この三分野があるそうでございます。しかし、日本はこれまで胃がんが主流だったということもあって、これは手術が最も効果的ということは医学的にも証明されておりました。その分野が非常に主流であった。しかしながら、先進国といいましょうか、アメリカ等では、生活の多様化からいろいろな部位のがんがふえてきておりまして、がんの特性によっては、内科的手法もしくは放射線治療が非常に有効であるということもわかってきたそうでございます。

 もう一つ、日本は、根治を目指して徹底してがんと闘えということで治療しますが、根治が無理になったと判断した途端、その患者さんは見放されてホスピスケアの方に行くということだそうでございますが、そうではなくて、いわゆる緩和ケア、痛み等にもきちんと配慮しながら患者さんのクオリティー・オブ・ライフを保ち、生活を楽しみながら治療も闘っていくという緩和ケアもこれからは非常に大事であるということも勉強してまいりました。

 緩和ケアということになりますと、放射線治療というのが非常に大きな比重を占めてくるんだそうでございます。放射線の特徴は三つ言われておりまして、一つが低侵襲性。切らないわけですから、要するに体を傷めないということでございます。それから二番目が、臓器の機能や形態を温存できる。切らないわけですから、例えば乳がんや子宮がん等も形態を維持したまま治療できる。それから三番目、安価、安いということなんだそうです。これはびっくりしたんですが、私は陽子線治療や重粒子線治療というあの巨大な加速器を使ったイメージがありましたので高いと思っておりましたが、リニアックや密封小線源の治療というのが主体で、非常に安いということも言われております。

 そのようなことで、要するに、切らないし、痛くないしということで、お年寄りや完全に体が弱った方にもこの放射線治療というのは使えて、緩和ケアという意味でも非常に重要である、こういう勉強をしてきました。

 ところが、日本は放射線治療が世界で最もおくれている国。アメリカは例えば患者の六〇%は放射線治療を受けるそうですが、日本は二〇%だそうでございます。お医者さんの数も少ない、エンジニアも少ない、そういう中で放射線治療の養成をしていかなくてはいけないのではないか。

 私、実は放射線取扱主任第一種という放射線の取り扱いの資格も持っておりまして、ぜひこの分野で私の知識を役立てたいという思いで勉強をしてみようというふうに思い立ったわけでございます。

 まず最初に河本副大臣にお伺いいたしますけれども、文部科学省は、お医者さんを育てるという医学教育も責任がございますし、また、放射線医学総合研究所、いわゆる放医研も持っておりまして、ある意味では放射線治療の責任官庁でございます。その責任官庁として、今の日本の放射線治療のおくれ、これをどのように考えていらっしゃるかということをまずお伺いいたします。

○河本副大臣 かつて小渕内閣の折に科学技術の総括政務次官をお務めになった斉藤先生から御質問をいただきまして、ありがとうございます。

 取り組みについて所信を申し上げたいと思いますが、文科省としては、千葉市の稲毛に放医研というのがございます、御案内のとおりでありますが、放医研を初め、京都大学、群馬大学などにおいてがんの放射線治療に関する研究開発及び臨床応用を積極的に進めております。

 このうち、炭素線の重粒子線はがん細胞に対する効果がてきめんである、大変強い攻撃力を持っておるということや、患者さんの身体的、肉体的な負担が極めて少ない、さらにはピンポイントでがんを攻撃できるという特色、利点がございます。

 そして、重粒子線がん治療については、放医研において、これまでの臨床試験の成果に基づき、平成十五年に高度先進医療の承認を受けました。つまり、薬や検査、こういうものが保険の対象になったということでありますけれども、さらにその治療実績を積み重ねているところでございます。

 また、全国でも二番目の、粒子線治療センターというのを私のところの兵庫県でも五年前にオープンいたしました。供用開始になりました。やはりここも、昨年から炭素線が加わりましたことによって随分患者さんにも喜ばれており、目覚ましい成果を上げているという報告も受けております。

 文部省としても、今後ともこの重粒子線がん治療技術の高度化について一層取り組んでいきたいと思っております。

○斉藤(鉄)分科員 ぜひお願いをしたいんですが、現実は、大学が八十あって、放射線治療の講座がある大学は十二大学だけだそうでございます。十九大学については、講座はないんだけれども放射線治療医がいる。しかし、いわゆる放射線診断学、放射線を使って、レントゲンとかPETとか、患部がどこにあるかという診断に放射線を使う、この診断と放射線を使って治療するというのは根本的に違うものだそうですが、放射線という言葉が同じですから同じ講座に押し込められていて、ボスは向こうの方で、治療ということには余り力を入れていない。そのほかの四十九大学は何もないという状況でございまして、今後、本当に日本のがん対策として必要になってくる医師、放射線治療医師というのを養成するのに喫緊の課題があるわけですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

○石川政府参考人 ただいま斉藤先生から御指摘がございましたように、放射線治療機器あるいは放射線の生物学やコンピューターが大変発達しておりまして、がんを治せる可能性が非常に高くなってきております。そういった副作用の少ない放射線治療といったようなものが実現する一方で、放射線治療の卒前教育ですとか、あるいは卒後の臨床教育を専門に担当する講座を設置している大学は、ただいまお話がありましたように、必ずしも多いものではございません。むしろ、率直に申し上げて少ないと言うべきかと思っております。そういった環境でございますので、放射線の腫瘍医、専門的な腫瘍医が育ちにくい状況にあるという指摘がなされているところでございます。

 大学の医学教育におきましては、放射線の治療につきましても、学習の到達目標を定めました医学教育のモデル・コア・カリキュラムを踏まえましてカリキュラム改革を進めておるところでございまして、七十九の国公私立大学中、七十一大学におきまして放射線治療に関する教育といったようなものは実施をされておるところでございます。

 また、大学病院におきましては、二年間の卒後臨床研修を修了した医師を対象にいたしまして、日本放射線腫瘍学会認定医の資格を取得できる専門医研修、こういったものも実施している大学もあるところでございまして、こういった教育をこれからも充実することによって専門的な放射線腫瘍医の養成に努めてまいりたい、このように考えております。

○斉藤(鉄)分科員 放射線治療医の養成も本当に大事、ぜひお願いしたいと思いますが、お医者さん全体に放射線治療のことについての知識を持ってもらうということも大事なんだそうです。

 アメリカあたりでは、外科的方法、内科的方法、放射線的方法、この患者さんにはどれがいいかということを、その三者が、ある意味では同じ立場で議論して、これまでのエビデンスからすればこういう方法をやろうということなんだそうですが、日本は外科的な分野が主流ですから、その分野のボスがいて、ほかの方法がいいのに、例えば前立腺がん等については放射線の方がいろいろな意味でかなりすぐれているということは学術的に言われているんですが、日本ではその世界のボスは外科、手術ですから、外科的手術を選んでしまう。その三つの手法の平等な、学問的に平等に議論するということができない体質なんだそうでございます。

 そういう体質を直すためにも、放射線治療のメリットから、もちろん、内科的、抗がん剤についてのことも、専門じゃないけれども、どういうところにそれが効くかということを知っておくということが非常に大切だということですので、ぜひそちらの教育もお願いしたいと思います。

 それからもう一つは、それを支えるいわゆる理学、工学出身者が、実は、アメリカ、欧米と、日本と決定的に違うんです。放射線治療を見ますと、日本は少ないんです。アメリカの五分の一しかありません。人口は二分の一なのにお医者さんは五分の一で、技師の数は三分の一ですけれども、いわゆる物理士、アメリカの放射線治療の場合は大体お医者さんと同数の博士号ないしは修士号を持った理学出身者、工学出身者がいて、例えば、放射線を当てたときに、その放射線が体内でどういう挙動をするかという計算はそのフィジシストがやるんだそうです。彼が計算をする。それに基づいて、お医者さんの知見とあわせて綿密な治療計画を立てるんだそうですが、このいわゆる理学、工学の立場から医師を助ける人の数は、日本は百万人当たり〇・三人、アメリカが九・一人、英国が八・一人ということで、これは三十倍、四十倍の違いになっております。そこが日本と決定的に違うところで、ここの部分、ある意味では、これから理学、工学を出た人が医学部門に出ていって日本の医学と産業力を強めていくということも非常に私は重要だと思うんですが、この辺についての教育は、高等局長、どのようにお考えでしょうか。

○石川政府参考人 お話のように、放射線医療等を支える理学、工学分野の御出身の専門家、こういった方々の存在、そしてまた、そういう専門家の養成というのは大変大切であろうかと思っております。

 正確なお答えになるかどうかちょっと不安がございますけれども、我が国では、基本的には、放射線を使った診療については、先生も御案内のように、放射線治療に携わる診療放射線技師といったような方々が中心にこれを支えているような状況でございます。この放射線技師の方々については、短期大学や専門学校等でも資格取得が可能でございますけれども、文部科学省といたしましては、そういった支える方々の重要性といったことを十分頭に置きまして、より資質の高い技術者の育成を図るという観点から、診療放射線技師を養成する学科を有するすべての国立大学の医療技術短期大学部につきまして、平成十五年度までに、四年制の保健学科等へ改組、転換を図ったところでございます。また、公私立大学につきましても、そういった診療放射線技師を養成する大学の整備が着実に進んでおるところでございます。

 このほか、文部科学省におきましては、国公私立大学の病院に勤務する診療放射線技術者の資質の向上を目的とする研修を毎年実施いたしております。

 私どもとしては、安全で適切な放射線治療が行われますように、今後とも、大学におきますこういった診療放射線技術者等、放射線治療を支える人材の育成、そしてその資質の向上に努力していきたい、このように思っております。

○斉藤(鉄)分科員 同じ講座の中に診断と治療と押し込められているという問題についてはどうでしょうか。

○石川政府参考人 御指摘のように、先生のお話は、多分、がんの放射線治療という分野と、病巣等を放射線で診断するという部分が、同じような講座、同じような先生で担当されているんじゃないかという御指摘かと思っております。

 この二つにつきましては、先生今お話がありましたように、基本的には別の領域のものであろうと思っております。治療と診断ということだけとってみても、それぞれ別の領域かと思っておりますが、これにつきましては、いずれも放射線を使用するというようなこと、あるいは、これはかなり古い時代ですが、昭和四十年ごろに、医学部に設置すべき講座名を例示したりしておったことがございまして、そういったことなどから、医学部においては、放射線医学講座という名前のもとにこれらの二つの領域の教育とかあるいは人材養成が行われてきたもの、このように考えております。ただ、大学によりましては、一つの講座の中でそれぞれの教育がしっかり行われてきたというところもございます。

 しかしながら、現在では、先生御指摘のように、これらの二つの領域それぞれにおいて活躍する人材養成といったものの重要性が指摘をされてきております。

 そういったことから、大学におきましては、放射線治療に特化した講座を設置する例も出てきております。例えば奈良県立医科大学では放射線腫瘍医学講座といったものを設けておりますし、それから、講座の中に一つの部門として設置する例、例えば近畿大学では放射線医学講座の中に放射線腫瘍学部門、こういったものを設けるような例も出てきております。

 いずれにしても、大学における講座等の教員組織の編成というのはそれぞれの大学の発想とイニシアチブでつくられるものでございます。私どもとしては、こういった分野の重要性というものを十分認識していただいて、各大学で積極的な組織編成、取り組みがなされるようなことを期待しているところでございます。

○斉藤(鉄)分科員 がん治療につきましては、以上申し上げましたような問題意識を持っておりますので、副大臣、政務官、どうかよろしくお願いを申し上げます。

 それでは、次に、話ががらっと変わりまして、法科大学院につきまして質問させていただきます。

 法科大学院、スタートして、いよいよ第一回目の司法試験が近づいてきております。

 当初、我々が、法科大学院、司法改革の一環としてこれを設計したときには、ここを卒業して司法試験を受けたら七割、八割合格するんだということで、いろいろな分野の人、出てきてくださいと。だから、理科系の人もかなりたくさん行っているんです。ところが、実際ふたをあけたら、どうも五割に到達しないような設計を、この司法試験委員会、法務省の方がしようとしている。これでは、これからの日本の高等教育の先駆の専門職大学院、法科大学院が失敗するのではないかと非常に危惧をしております。

 どの程度の合格率になるのか、また、専門職大学院の先駆として、法科大学院、ぜひとも成功させなきゃいけません。どのようにお考えになっているのかということをお聞きいたします。

○石川政府参考人 法科大学院の第一回目の司法試験、そろそろ時期が近づいておりまして、まずその見通し等について私の方から申し上げさせていただきたいと思いますが、平成十七年の二月に法務省の司法試験委員会が示しました考え方では、新しい司法試験の合格者数の一応の目安は、平成十八年は九百人から千百人程度とされているところでございます。

 第一回目の新司法試験となります平成十八年につきましては、平成十六年度に入学いたしました法学既修者の二年課程の修了者、この方々が受験をする予定になってございます。その出願者数は、私どもで把握しておるところでは二千百三十七人ということでございまして、この数字から見ますと、合格率はおよそ四割強から五割強ぐらいのところではないか、このように見込まれているところでございます。

○馳副大臣 平成十五年度に法科大学院制度ができて、同時に専門職大学院制度ができた。そして、平成十六年度に法科大学院がいよいよ入学者を迎えてスタートして、その最初の修了生がことしの三月。そして五月に新司法試験を受ける。そういう意味では、新しく法科大学院を修了した者が、やはり少なくとも五割、六割。

 我々、私も自民党の司法制度改革のメンバーにおりましたが、七割から八割の者がこういった教育機関、いわゆる高度な専門職業人を大学で養成する、つまり、専門的なことばかりではなくて、非常に全人格的なものも身につけて、そして高度専門職業人を大学で育成する、この本来の趣旨に、これがうまくいくかどうかは法科大学院制度がうまくいくかどうかにかかっていると思いますので、幾つかの予算的な支援というのはありますけれども、まずはこの法科大学院をしっかり軌道に乗せることが最重要であるというふうな認識を持っております。

○斉藤(鉄)分科員 専門職大学院の先駆としてぜひ成功させたいと思っておりますので、引き続き我々も頑張りたいと思います。

 第二弾と言われている教職大学院について、どのようになっているのか、時間がないので端的に短くお願いします。

○石川政府参考人 教職大学院の検討状況についてのお尋ねでございますけれども、現在、中央教育審議会におきまして、学校現場で実践力の育成をより重視するという観点から、教職大学院制度の創設を含みます教員養成、免許制度改革等について御審議をいただいておりまして、昨年の十二月に中間報告を取りまとめていただいております。

 この中間報告では、教職課程改善のモデルといたしまして、標準修業年限を二年間、修了要件は四十五単位以上の単位の修得ということで、うち十単位以上は学校における実習を義務化する。そしてまた、五年以上の実務経験を有する実務家教員を必要専任教員数の四割以上配置する。そして、市中の小中学校から連携協力校を設定するなどの特色を持ちます、教員養成に目的を特化した専門職大学院として、新たに教職大学院制度の創設が提言されているところでございます。

 中央教育審議会では、現在、答申に向けた審議が行われているところでございまして、文部科学省といたしましては、その答申を受けまして、専門職大学院の設置基準改正等、所要の制度の整備を進めてまいりたい、このように考えております。

○斉藤(鉄)分科員 何年から始まるというふうに考えておけばいいんですか。

○石川政府参考人 この教職大学院の具体的な開設時期につきましては、今後の答申に向けた議論等も踏まえて検討、対応してまいりたいと考えております。

○斉藤(鉄)分科員 早急に御検討いただきたいと思います。

 次に、また話が変わりまして、ウラン残土の問題。

 これは、もう時間がありませんので経過を省きますが、税金の無駄遣いここにきわまれりということになっております。

 人形峠の近くです。だから、多少は放射性物質があるかもしれません。しかし、そのレベルは全く自然界と同じ。しかし、そのものを、裁判の結果、何億円というお金をかけてアメリカにまで持っていって意味のない精錬をして、また、残っている土についても、早く持ち出さなければ一日何万円払えという、裁判結果そのものが私は非常に非科学的なものだと思っておりますが、この問題、どうされようとしているのか。

 今はサイクル機構ではありません、原子力機構と国と地元、これは鳥取県知事、岡山県知事が当事者でございますが、よく話し合って、一日も早く正しい姿に、合理的な姿にする必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○森口政府参考人 先生に御心配いただいておりますけれども、ウラン残土の問題でございますけれども、鳥取県の湯梨浜町の方面地区というところで、旧動燃事業団が方面の自治会と締結した協定、これをしっかり履行するようにということで地元の住民の方が事業団を訴えて裁判となったものでございます。

 これにつきましては最終的に判決が出てございまして、それに従って、現在の原子力研究開発機構が関係者といろいろな話し合いをしているという状況でございます。

 一部につきましては、今先生御紹介いただきましたように海外に持っていきまして処理をしてございますが、残る二千七百十立米につきましては早期に撤去が必要だということで、あらゆる方策を今検討してございます。

 我々文部科学省といたしましては、この問題についてしっかりと日本原子力開発機構を支援して、できる限り早期に解決したいというふうにただいま努力をしているところでございますので、よろしく御理解いただきたいと思います。

○斉藤(鉄)分科員 これは、私、国民の皆さんもこの経緯を知ったら、何たる不合理、全く意味のないことにお金を使わなくてはいけないという不合理を理解していただけると思うんです。ですから、そういう意味で、ある意味ではマイナス事象の宣伝というのはできないのかもしれませんけれども、今いかに不合理なことが進んでいるかということを国民の皆さんに知っていただく努力もぜひしていただきたいと思います。

 残された時間があと二分でございまして、二問、端的にさっとさせていただきますので、お答えをいただきたいと思います。

 第一問目は、太陽光発電衛星、これは宇宙開発でございますが、もう多く解説する時間がありませんので、解説しません。エネルギー問題、地球環境問題を解決するために、宇宙開発の一つの柱にこの太陽光発電衛星の研究を置くべきではないかという質問が一番目でございます。

 二番目の質問は、日本原子力学会という学術団体が、初等・中等教科書および学習指導要領におけるエネルギー・原子力の扱いに関する要望書というのを出されました。その根拠になっておりますが、この日本原子力学会の「原子力教育・研究」特別専門委員会が「高等学校、中学校教科書の中の原子力に関する不適切な記述例」というものを載せております。

 私もこれを読みましたけれども、非科学的な、反原子力的な不公平な記述がいっぱいございます。もう時間がありませんので具体例を言いませんけれども、これは明らかにおかしいのではないかということで、中立公正な学術団体がこのような要望書を出しました。これに対してどのような姿勢で臨まれるのか。この二点、お伺いします。

○森口政府参考人 先生御指摘のございました太陽光発電衛星でございますけれども、これは、例えば衛星から地上へのエネルギーの伝送技術でございますとか、衛星を打ち上げる輸送コスト、こういったもので、いろいろと多岐にわたる技術課題がございます。これは、そういった観点から長期の研究が必要だというふうに考えてございます。

 現在、JAXA、宇宙航空研究開発機構におきまして、要素技術の研究に取り組んでおります。また、多くの課題の克服にはやはり産学官の連携が必要だということで、これもそういう形で取り組んでございます。

 そういうことで、文部科学省といたしましても、今後も引き続きまして、関係機関と連携をした上で、太陽光発電衛星の研究開発につきまして着実に取り組んでいきたい、そういうふうに思ってございます。

○銭谷政府参考人 御指摘の件は、昨年の五月に日本原子力学会から中央教育審議会教育課程部会に提出をされました、初等・中等教科書および学習指導要領におけるエネルギー・原子力の扱いに関する要望書であると承知いたしております。

 専門的なお立場から教科書や学習指導要領について御指摘をいただいているわけでございますが、教科書検定の参考とするとともに、必要に応じて、教科書協会を通じまして教科書発行者にもその考え方を伝えておりまして、御指摘の点について適切に対応したいと考えております。

○斉藤(鉄)分科員 時間が参りました。

 太陽光発電衛星、日本のエネルギー、環境問題にとって非常に重要だと思いますので、よろしくお願いいたします。

 教科書問題については、検定制度の立場上そのような答弁になるということはいたし方ないと思いますけれども、しかしながら、明らかにこれは間違った記述と考えてもいいようなものについてはしっかり指導していただきたい。このことを最後に要望して、質問を終わります。

 ありがとうございました。