平成16年5月12日 衆議院文部科学委員会

○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。

 今回、この文化財保護法とそれから著作権法の改正案が国会に提出されております。衆議院におきましては、文化庁行政にかかわる初めての質疑になるわけでございます。そういう意味で、文化財保護また文化振興という全体のことにつきまして、まず最初に大臣に御質問を申し上げたいと思います。

 二年半前に文化芸術振興基本法ができました。そして、それに基づいて文化芸術振興基本計画が立てられているところでございます。そういうことで、文化予算、文化芸術振興予算、ふえてきてはおりますけれども、諸外国に比べるとまだまだ低いレベルだ、このように認識をしております。今年度の文化庁予算、文化庁予算を文化芸術振興予算、こういうふうに置きかえるといたしますと、今年度一千十六億円、これは国家予算全体八十二兆円の中の〇・一二%ということでございます。

 ところが、この割合、フランスでは一%前後あると言われております。よく文化芸術振興の一つの形としてフランス型もしくはヨーロッパ型と言われておりますが、このフランスやヨーロッパの諸国は、予算をかなり確保して、その予算で文化芸術振興をやっているわけですけれども、大体国家予算の一%前後を文化振興に使っている、このように言われております。

 また、これはヨーロッパだけではなくて、例えばお隣の韓国も、最近、韓国は新進若手芸術家の活躍が本当に注目をされておりますし、また韓国の映画というのも今世界に発信をされて、非常に韓国の文化芸術発信というのが注目されておりますが、その韓国においても〇・六%というふうに私は認識しております。国家予算の〇・六%が文化芸術振興に使われている。

 そういう中で、日本はつい二、三年前までは〇・一%にも達しなかった。ここ二、三年、この文化芸術振興基本法、超党派でつくりました文化芸術振興基本法ができて〇・一二%というところまでいきましたけれども、それでもアジアの周辺諸国、またヨーロッパの国々に比べると甚だお寒い状況、こう言わざるを得ないわけでございます。

 これからの日本は、まさに経済的にも、また世界の中での日本の地位を高めるという意味でも日本の文化芸術振興ということが重要になってくると思われますが、まず第一に、そのもととなる予算を拡充しなくてはいけない、我々立法府の人間もその点を非常に認識しなくてはいけないと思うんですが、大臣、そのことについてのお考えと御決意を最初にお伺いしたいと思います。

○河村国務大臣 おはようございます。

 斉藤先生には、文化芸術振興法の成立について、その先頭に立っていただきまして成立いたしました。改めて敬意と感謝を表します。

 今御指摘のあった点は、私も全くうなずかざるを得ない状況にあると私も認識をいたしております。文化予算、我々は、日本はいっぱしの文化国家のつもりでおるわけでありますが、現実に文化予算にどのくらいお金を使っているかということになりますと、今斉藤先生の方から御指摘があったパーセンテージでありまして、これをいかに伸ばすかということは一つのこれからの大きな課題であると私も思っております。

 現実に、文化につきましてはかなり地方も頑張っておるわけでございまして、国も文化予算を立て、また地方に対する支援もしているわけでございまして、地方の予算を統計上見ますと、日本の国家予算一千億に対して、地方はその七倍弱のもの、六千六百億ぐらいのものが今現実に文化に使われておる、こういう状況でございます。しかし、それを足したって一兆円にはいっておりませんで、統計上見ても、ドイツだって地方を足すと一兆をはるかに超えている、こういう状況下にあることをかんがみますと、我々はまだ努力が足りないという思いでございます。

 これから、今回の法案も提出させていただきましたが、文化芸術、日本の歴史、伝統、それから生活習慣、そういうものからたくさん生まれている文化というものをもっともっと引っ張り上げて、そして高い文化水準を保つために努力をいたしたい、こう思っております。その裏づけになる予算の獲得についてはさらに努力をいたしたいと思いますし、これまでの日本の文化予算が、一千億にいったと言われながらも、中身を見ると、ややもすると箱物的なものがつくと予算が伸びるというような状況がある、そうじゃなくてもっとソフトの部分なんかにも力を入れていかなきゃいかぬと思っております。

 それからアメリカの例なんかを見ますと、アメリカは、表面に出てくる数字というのは意外と少ない数字なんです。しかし、これはよく裏側を見ると、税制によって寄附をしっかり集めてやっている。こういうこともございますので、そういう点からも、もっと我々、知恵を出さなきゃいかぬし、そういうことも考えていかなきゃいかぬと思っておりまして、立法府からも力強い御支援をいただきながら、本当に胸を張って文化芸術立国だと言えるように努力をいたしたい、こう思っておるところであります。

○斉藤(鉄)委員 今、大臣、アメリカの話を出されましたけれども、これは一九九九年のデータでしたけれども、アメリカは確かに、政府が文化振興の予算を確保してそれを使うということは余りしておりませんが、先ほどおっしゃったように寄附が非常に盛んで、これは四年前のデータですけれども、一九九九年一年間で、文化振興のために集まった寄附の総額は、百円換算で一兆一千六百億円だそうでございます。同じ年に日本の寄附が百八十三億円ということで、六十倍の差がある。ヨーロッパ型の文化芸術振興、政府が助成をするということでも、先ほど言いましたように十倍前後の大きな差があるということで、本当にこれから心して頑張っていかなくてはいけないな、このように思っておりますので、大臣もよろしくお願いをいたします。

 それでは、今回の文化財保護法の一部を改正する法律案についてお聞きするわけですけれども、まず、大臣、文部科学省、文化庁としての基本的な文化財保護についての基本方針、これをお伺いいたします。

○河村国務大臣 文化財の保護というもの、これをこれからどのように進めていくか、基本的な考え方でございます。

 文化財というのが、我が国の歴史、文化等を正しく理解するためには、これは欠くことのできないものでございますし、いわば日本の文化、歴史、そういうものの一つのあかしといいますか、それが文化財としてあらわれておるわけでございます。そういう意味では、これからの歴史の積み上げ、将来の文化のための発展をなしていく基礎でございますから、これを国としてきちっと保護していく、そしてそれを保護しながら活用していく、これは極めて重要なことであろう、こう思っておるわけでございます。

 現在、その文化財を保護するための基本法として文化財保護法があるわけでございますが、これは、有形の文化財あるいは無形の文化財、さらに民俗文化財、それから記念物、その上に伝統的建造物群、こういうものを文化財として定義いたしております。これらの文化財のうち、重要である、そう思うものを、国が指定等を行いながら保護する、こういう形をとっておるわけでございます。

 また、指定等を行った文化財につきましては、現状の変更とかあるいはそれが輸出されるような場合には一定の制限が課せられる、こういうこともございますし、また一方、文化財の保護、修理、あるいは防災、また伝承承継者養成、こういうことのための保護といいますか、それのための財政措置を行っている、こういうことにいたしておるわけでございます。

 今日、我が国の社会構造、国民意識、こういうものが、文化財を取り巻く環境にいろいろ厳しい現況がございます。いわゆる開発と保存の問題というようなこともありまして、文化財行政としても、こういうことも踏まえながらこれからの対応を考えていかなきゃいかぬ、そのための見直しをしていこうというのが、今回の文化財保護法の改正の趣旨になっておるわけでございます。

 そういう意味で、今回の文化財保護法の一部改正をいたしながら、今後とも一層の文化財の保護、充実に努めてまいる所存でございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

○斉藤(鉄)委員 先ほど大臣の御答弁の中にもありました、私も今回改めて勉強したんですけれども、文化財と定義される内訳が、有形文化財、無形文化財、それから民俗文化財、記念物、伝統的建造物群というものがこれまでございました。それに今回、文化的景観ということとそれから民俗技術というものが加わるわけでございますけれども、今回はこういう国民の生活に密接に関係したものを取り上げた、このようにも理解できるわけです。

 いわば生きている文化財を保護していこうというものであると思いますけれども、改めまして、今回の法改正の趣旨と意義について、わかりやすく簡潔にお願いしたいと思います。

○河村国務大臣 先ほども若干触れさせていただきましたけれども、この文化財というものが、まさに我が国の歴史の営みの中で、自然や風土あるいは社会や生活を反映して、継承して生まれてきた、こういうものでございますから、まさに現在の我が国の文化の基礎になっておる。それを、一方では、その保護のあり方については、社会構造、また国民の意識というものを考えながら不断の改善を図っていくということが必要になってきておるわけでございます。

 今回の文化財保護法の改正におきましては、人と自然とのかかわりの中でつくり出されております文化的景観、また地域において伝承されてきた生活や生産に関する用具とか用品とか、そういう製作技術である民俗技術というもの、これに新しい視点を入れて、保護の対象にしていこうというものでありまして、近代の文化財等を保護するため、建造物群以外の有形の文化財にも登録制度を導入しようということでこれを拡充していこう、こういうことを考えたわけでございます。

 これらの文化財は、いずれも国民の生活に密接に関係をしておりますから、我が国の歴史、文化等を正しく理解するために不可欠である、一方では、我が国の社会、産業構造の変化、あるいは国民生活、意識の変化によって、その価値が十分認識されないままに、ほっておくといつの間にか失われてしまう、この危険もあるわけでございます。まさに斉藤先生言われたように、生きている文化財、生活とともにある文化財でもございますから、そういう面にも配慮しながら、国や地方公共団体、あるいは文化財を持っておられる方、所有者等の連携協力もいただきながら、これらの文化財を国民共通の財産として次の世代につないでいく、継承していく、このように努力をしていきたい、そのための今回の法改正であること、このことに御理解をいただき、十分な御論議をいただきながら、速やかな成立をお願いしたい、こう考えておるわけでございます。

○斉藤(鉄)委員 その中で、今回、文化的景観というものが入った。これは、非常に私としても驚きでしたし、ある意味で革新的な試みかな、このように思います。

 私が生まれ育ったのは、島根県と広島県の県境にありまして、棚田百選に選ばれている、そういう一つの山村で生まれまして、まさにその原風景が私の人間形成の上でも非常に大きな比重を占めているんですけれども、私が生まれ育ちましたその村は、高齢化率がもう五〇%を超えておりまして、過疎化が進んで、里山や、棚田なども耕作放棄地となりつつございまして、ある意味では守らなくてはいけない文化的景観なんですけれども、非常に危機にある、このように思っております。

 今回、新たに文化的景観を文化財として位置づける、非常に私は、我が意を得たり、こういう思いもあるんですけれども、このことについて、なぜ今回こういうことになったのか、お伺いいたします。

○稲葉副大臣 今、斉藤先生御指摘の点につきましては、まさにこれからの日本の景観、すなわちそれが文化にもつながってくるわけでありまして、特に、過疎化あるいは後継者不足、担い手の高齢化、こういう問題については、ひとり文部科学委員会のみならず、日本の国全体の問題としてとらえていかなきゃならない重要な問題だと思っております。

 先ほど大臣からの御答弁にもございましたように、我々は、これらの問題点を整理する意味も含めまして、これから国会で成立をお願いする景観法と連動しながら、その景観法に定める景観の中から特にこれは大事だなと思われる重要な景観について、各市町村の申し越し、あるいは所有者との協議の上に立って、文化庁長官のところに御申請ございました案件についてその指定を行っていきたい、こう思っているところであります。

 これからの日本のよき文化であります農業あるいは伝統的な技術につきましても、その意味も含めまして今回文化財保護法の改正を要請しているところでありまして、どうしても切れ目なく受け継いでいってもらいませんと、一回途切れた技術というものは回復するのに大変な労力を要する、こういう観点から、今回この法改正をお願いし、さらに、我々としましてもいろいろな運用を図っていかなきゃならない。新たな改正案を運用しながら、不足する部分についてはさらに検討を重ねて補いをしていきたい、所有者の方々に御理解と御協力をお願いしてまいりたい、かようなことまで考えて今回の法改正に至った次第であります。

○斉藤(鉄)委員 今副大臣がお答えになりました中で、今国土交通委員会で審議されております景観法との関係、今回の景観法と文化財保護法の改正、この関係がちょっと明確でないものですから、この点についてお伺いいたします。

○素川政府参考人 お答え申し上げます。

 今国会に提案されております景観法案におきましては、都道府県または市町村が景観計画区域などを定めます。それとともに、その良好な景観の形成を促進するための行為規制等を行うことができるというふうにしているわけでございます。

 他方、重要文化的景観は、文部科学大臣が、都道府県または市町村の申し出に基づきまして、現在審議されております景観法で定める景観計画区域または景観地区の中にあります文化的景観のうち特に重要なものを選定する。そして、文化庁長官に対する現状変更の届け出等を行っていただくというような保護措置を講ずるということになっているわけでございます。

 このように、文化財保護法におきます文化的景観の保護と景観法というものを関連づけたというのは、景観法におきます良好な景観の形成と、今回文化財保護法において目指しております文化的景観の保護、これは地方自治体の自主的な取り組みを前提とするという点で共通するところがあるわけでございまして、両者が連携することによって効果的に文化財保護の目的を達成することができるというふうに考えたものでございます。

○斉藤(鉄)委員 文化的景観を保護する、これは非常に重要だと思いますし、ぜひ進めるべきだと思いますが、同時に、そこには人も生活をしているわけでございまして、その生活に伴う公共事業、道路とかいろいろな公共事業もあるわけでございます。また産業も行われている。その公共事業や産業とこの文化的景観の保護、私は両立できると思っておりますけれども、この関係についての基本的考え方をお伺いします。

○素川政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のように、文化的景観、これは人々の生活や生業に密接に関連しているわけでございまして、地方におきます開発との調整並びに地元の産業との調和、これを図りつつ選定し、それを保護していくという点は特に重要であろうかと考えておるところでございます。

 このため、重要文化的景観の選定に当たりましては、文部科学大臣は、特に、関係者の所有権その他の財産権を尊重するということとともに、インフラ整備等の公益との調整でございますとか、農林水産業等の地域における産業との調和、こういったものに留意するということにいたしているわけでございます。

 さらに加えまして、重要文化的景観の保護に当たりましても、文化庁長官が管理に関する勧告などを行う際には、公益との調整並びに産業との調和を図る観点から、あらかじめ関係各省の長と協議するということといたしておるわけでございます。

○斉藤(鉄)委員 それでは、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、次に、民俗技術を文化財として位置づけるその理由についてお伺いします。

 私も何となく想像はつきます。今、この都市化の中、また地方では後継者不足や高齢化の中で、日本人の生活を支えてきた民俗技術がこのままにしておけば失われる、その危機感からだと思いますけれども、改めて、今回、民俗技術を文化財として位置づける理由についてお伺いいたします。

○稲葉副大臣 もう斉藤先生の御質問の中にお答えも含まれていると思うんですけれども、まさしく私たちがこれから臨んでいかなければならない、注目していかなければならないのは、いろいろな作品を目の当たりにしているんですけれども、その作品の希少性それから価値について、正しい評価とともに、その作品を生み出す職人のわざ、技術、これが伝承していく過程において非常に困難になってきているという現状があります。

 確かに技術的にはすばらしいのでありますけれども、その技術を習得するのに長い年月がかかったり、あるいは費用がかかったり、こういうようないろいろな障害が存在するわけで、我々が日本の日本人たる伝統的な工芸品を生み出す技術というものは、これからも後世に間断なく伝えていかなければならない我々の世代の宿題だと思っております。

 そういう意味も含めまして、これからのいろいろな和様あるいはさまざまな技術についてどうやって保存していこうか、そこに私たちが注目してまいりましたところがありまして、新たに民俗技術について民俗文化財としての位置づけを求め、はっきりした保護対象にするべきだろう、こういう観点から改正をお願いしているところであります。

○斉藤(鉄)委員 それでは、三点目の、今回の改正点でございます登録制度でございますが、平成八年の法改正では建造物群ということで建造物にしか登録制度を導入しなかったわけですが、今回の法改正ではその他の有形の文化財に登録制度を拡充することとしました。この理由についてお伺いします。

○素川政府参考人 御案内のように、平成八年の文化財保護法の改正によりまして登録制度を建造物について導入したわけでございますけれども、それは開発の進展に伴う取り壊しの危機に瀕するものが建造物については多いとか、一定の対象物件が把握されているというようなことで先行的に導入したわけでございます。それ以外の有形の文化財につきましては、その後引き続き保護手法のあり方について検討してまいったところでございますが、今日、保存及び活用の措置が特に必要とされております近代の文化財というのが存在するということでございまして、これらの文化財は、一定の価値は認められるわけでございますけれども、まだ評価が定着していない、直ちに指定制度という指定を行うということは困難であるけれども、ほうっておくと消滅の危機の可能性もあるということで、早急な保護の措置が望まれているということでございます。

 そういうことを踏まえまして、今回、建造物以外の有形の文化財につきましても拡充するということにしたわけでございます。

○斉藤(鉄)委員 今、国会で審議されております無形文化遺産の保護に関する条約への取り組みについてお伺いします。

 先ほど申し上げましたように、文化予算、日本は少ないんですけれども、しかし諸外国からは、日本は独自の文化を持った文化国家だ、このようにも認識をされております。そういう意味で、我が国がこの条約の推進について主導的な役割を担うべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

○河村国務大臣 斉藤先生御指摘の無形文化遺産の保護に関する条約、これは、日本としては無形文化遺産の保護制度を世界の先頭に立ってやってきたという経験があるものでありますから、その経験を生かしながら、最初からこの条約交渉の先頭に立って、無形文化遺産保護条約の成立に向けて積極的に参画してきております。

 昨年、おかげさまで、ユネスコの総会において本条約が採択されました。そこで、日本としてもこの条約の早期締結に向けて今国会において本条約の締結のための審議をいただいております、これは外務委員会だと思いますが。それとともに、無形文化遺産保護に関する各国の理解が進んで、条約が発効するために三十カ国の締結が要るわけでございまして、これが早くできればと、これを期待いたしております。

 そして、条約発効後も、条約によって設置をされます締結国会議あるいは無形文化遺産の保護のための政府間委員会、これに日本としても積極的に参加をするということでございまして、無形文化遺産保護に向けた国際的な取り組みについては日本としても積極的に取り組んでいく、こう思っておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 先日、NHKテレビで源氏物語絵巻の修復の番組を見させてもらいまして、日本の文化財修復技術は最先端の科学技術を使って世界一だ、このように私は認識をした次第です。

 この日本の持っている文化財保護の技術、ポテンシャルを生かして、発展途上国の文化財、これもほっておきますとどんどん破壊されております。そういう国際協力を、これも日本がイニシアチブをとって進めるべきだと思いますが、この点についてお伺いをしたいと思います。

○素川政府参考人 お答え申し上げます。

 文化財の保存、修復に関する技術、日本はその世界の最先端を行っているというふうに理解しておるわけでございますけれども、これを利用した国際協力というのは非常に重要な国際貢献の分野であろうと考えておるわけでございます。

 そのため、文化庁におきましては、例えばアフガニスタンの文化財に関しますと、昨年の八月にアフガニスタン等文化財国際協力会議の報告書というものをまとめまして、その報告書に基づきまして、御案内のバーミヤンの地下遺跡の探査でございますとか、アフガニスタン人の専門家のためのトレーニングのワークショップなどを行ったところでございます。

 さらに、本年一月からは、この会議を引き継いで、文化財の国際協力等の推進会議というようなものを設置いたしまして、文化財分野における国際協力を行うための総合的な対応のあり方について検討を進めてまいっているところでございます。

 今後とも、ユネスコを初めといたします国際的な支援体制を踏まえまして、関係機関相互の連携を図りながら、先生御指摘のような我が国の専門的な知見、技術を生かした国際協力というのを行ってまいることが重要かと考えておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 時間が参りましたので終わりますが、最後に、私が最初に冒頭申し上げました、文化国家として、文化大国になるためにも、この文化行政、予算を拡充し、文部科学省としても重大な決意で進んでいただきたいということを申し上げさせていただいて、質問を終わります。