平成16年4月7日 衆議院文部科学委員会

○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。

 私立学校法の改正案に対しての質疑、先日、金曜日に参考人を呼んで参考人質疑をしたところでございまして、問題点も浮き彫りになったところでございます。そういう審議に際しまして、民主党さん、社民党さん、出席がいただけないというのは大変残念でございますし、遺憾に思います。しかしながら、共産党さんはこのように御出席をいただいておりまして、やはり審議をすることが国民に対する責務だ、私たちこのように思うわけでございまして、共産党さんに対しても敬意を払うものでございます。

 さて、質問に入らせていただきます。

 今回の私立学校法の一部を改正する法律案、これまで、いわゆるマイナーなチェンジはたくさんございましたけれども、いわゆる大改正というのは昭和二十四年にこの法律が制定されて以来初めて、五十五年ぶりの大改正、本体に手を入れるのは初めてという大改正だそうでございます。

 このような大改正を行うに至った背景、現在、特区でございますけれども、NPO立とか、株式会社立とか、学校法人ということに対していろいろな批判もあり、新しい制度も提案されているところでございます。今回の大改正の背景そして目的を、わかりやすく端的に大臣にお答えいただきたいと思います。

○河村国務大臣 斉藤委員御指摘のとおり、教育界全体についても、今まさに見直しをしなければいけないときに来ておるわけでございます。教育の根本から見直そう、教育基本法の改正を初めとして大きな流れの中にある。

 こうした中で、私学、私立学校というものが公教育の中で果たしている役割の大きさ、そういうものを考えれば、当然これからの、私学の成り立ちの根本であります私立学校法人制度そのもの、これもやはり時代に対応したものにしていく必要があろう、見直しが非常に重要になってきた、こういう背景があるわけでございますし、特に近年の少子化をめぐる状況、社会経済情勢の大きな変化、こういうことが、私立学校全体の競争といいますか、非常に厳しい競争環境にもあるわけでございます。

 そういう中で、学校法人が、さまざまな課題に戦略性を持って主体的、機動的に対処できる体制にしていく必要もある、こういうことも極めて重要な点であるという視点に立って、今回の私立学校法の改正を求めておるわけでございます。

 特に、これまでのややもすると事前規制といいますか、それが強過ぎたという嫌いもありますが、むしろ事前規制を緩やかにしながら事後チェックへと、これが大きな社会全体の流れの中にあるわけでございまして、特に大学等の設置基準の弾力化、こういう課題もございます。国立大学もいよいよ法人化する、こういう現況下にございまして、そうした設置基準の弾力化等の規制緩和、これも進展をしなければならぬ、こういう状況下でございます。

 また、先ほど御指摘のように、株式会社の学校経営の問題、あるいはNPO法人の学校経営の問題、こうした動きが、特区制度といいながら出てまいりました。こういうことで、学校法人を取り巻くさまざまな制度改正がこれから行われなければならぬ、こういう状況下にあるわけでございます。

 このような背景を踏まえながら、今回、私学関係者等の主体的な取り組みのもとで、学校申請制度の改善を行うことにした、こういうことでございます。

○斉藤(鉄)委員 大きな目的はよくわかりました。

 それでは、ちょっと具体的に質問させていただきたいと思います。

 今回の改正、三本柱があると言われておりまして、一番大きな柱といいましょうか、一つの柱が学校法人における管理運営制度の改善、このように言われております。この管理運営制度、理事、監事、評議員会の制度ということから成るわけですが、まず、今回の改正の大きな柱となっている理事制度については、具体的に何が変わるんでしょうか。

○加茂川政府参考人 理事制度の改正内容についてのお尋ねでございます。

 学校法人が、大臣も答弁いたしましたように、少子化を初めとしますさまざまな課題に適切に対応しつつ安定した学校経営を行っていくためには、学校法人の管理運営機能の一層の充実を図ることが必要であるわけでございます。そのためには、学校法人の業務についての決定権限を有します理事機能の強化が不可欠でございます。

 そこで、今回、次のような改正を行うことといたしてございます。

 第一に、機動的な意思決定ができる体制を整備するとともに、責任の所在を明確にするという観点から、理事会を法律上規定いたします。そして、学校法人の業務の最終的な意思決定機関として位置づけようとするものでございます。

 また第二に、現行法では、原則としてすべての理事が平等に代表権を有しまして、寄附行為によってこれを制限できる仕組みとなっておりますけれども、学校法人の実態に即した制度に改めるため、原則として理事長のみが代表権を有しまして、必要に応じ、他の理事にも代表権を与えることができる制度に改めようとしております。

 また第三に、学校法人の運営に多様な意見を取り入れまして経営機能を強化する観点から、理事選任の際に、現に当該学校法人の役員または職員でない者を一名以上選任する、いわゆる外部役員、外部理事でございますが、選任することといたしてございます。

 加えまして、評議員会における適正な判断に資するよう、理事長が評議員会等に一定の報告等をすることを義務づけておることも含まれておるわけでございます。

○斉藤(鉄)委員 理事、理事会、そして理事長の権限が大幅に強化されるということで、いわゆる管理運営体制は強化するということですけれども、学校法人をめぐる事件が起きるのを新聞記事で読んでおりますと、理事長の専横、専断、恣意的運営というふうなこともよく目にするところでございます。そういう心配はないのか。

 また、いわゆる教学、運営と教学のバランスが必要だと言われておりますが、研究教育の、その教学の部門からの発信力が弱くなって、学校運営にその声が反映されなくなるのではないか、こういう強い危惧の念、我が党もそういう方々から陳情を受けたわけですけれども、こういう心配についてはどうなんでしょうか。

○加茂川政府参考人 お答えをいたします。

 理事会、理事長の専横、独断についてのチェックについての御心配でございましたが、先ほどは理事会制度の改正について申し上げましたが、今回の改正では、これと同時に監事制度、評議員会制度についても改正をお願いしてございます。内部のチェックが十分に働くような改正も含まれておるわけでございまして、御心配のような独断、専横についても、もちろん私学の自主性を尊重するという大前提はございますけれども、内部の相互チェックが働くことを想定しておるわけでございます。

 また特に、教学サイドの意見の反映についての御質問もございました。

 今回の改正内容としましては、実態として置かれている理事会を法定化いたしまして、経営責任の所在をはっきりとさせて機動的な法人経営ができるようにすることを目的とするものでございます。教学サイド、例えば教授会との関係、評議員会等との関係が問題になるわけでございますけれども、今回の改正では、こういった両者との関係で、理事会に対し、特別の権限を与えるようなことは内容としてございません。従来の制度、現行制度が維持されてございまして、教学サイドの意見が改正によって反映されなくなるおそれはないものと考えておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 この点についての危惧をされる方もたくさんいらっしゃいますので、ぜひこの点、強調していただきたいと思います。

 それから、先ほど一部、答弁に出ましたけれども、いわゆる監事制度についても大幅に改善をするということでございます。

 理事会、理事長の権限を強めるということであれば、それに対応する、バランスをとる意味でも、監事制度を強化しなければいけない、これは非常によくわかるところでございますが、具体的にどのようにするのか、何が変わるのかについて御質問いたします。

○加茂川政府参考人 監事制度の改正内容についてお答えをいたします。

 監事機能の強化のためには、その監査の実効性あるいは客観性を高めることが必要だと考えておりまして、今回は次のような改正をお願いしてございます。

 第一には、監事がみずからの職務に責任を持って取り組むことができるよう、監事の職務として、監査報告書の作成及びこれを理事会へ提出することを新たに義務づけまして、あわせてこの監査報告書につきましては、他の財務書類とともに閲覧に供する、公開をするということといたしておるわけでございます。

 また、第二に、監事に適切な人材が得られますよう、監事の選任の際に、現に当該学校法人の役員または職員でない者一名以上選任をする、いわゆる外部監事でございますが、この選任を求めておるわけでございます。

 また、第三に、現在は監事の選任方法については法令上の定めはございません。監査される立場の者のみで監事を選任することのないように、監事の選任に当たっては、新たに、評議員会の同意を得て理事長が選任をするということを法律に定めることといたしました。

 また、現行法では監事の任期、選任、解任手続について法令上の定めはございませんでしたけれども、これらにつきましても、各学校法人の寄附行為によって必ず定めることといたしておるところでございます。

 さらに、監事と理事の兼職は現在禁じられておりますけれども、監事の独立性を確保するために、さらに監事と評議員の兼職についても禁じることといたしておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 監事の強化についてはわかりました。

 今回、その一環として、先ほどもありましたけれども、学校法人の役員または職員以外の者を監事に選任する、いわゆる外部監事を導入するということが新たに決まったわけですけれども、この規定を置いた趣旨、今の答弁でも大体わかるんですけれども、もう一度改めて質問します。

○加茂川政府参考人 いわゆる外部監事の導入の趣旨についてお答えをいたします。

 現在の監事につきましては、先ほど申しましたように、理事や職員との兼職は禁止されておるわけでございますけれども、必ずしも外部から選任する必要はございませんでした。就任前に理事や職員であった者を引き続き監事として選任されることができた、まあ禁止されておらなかったわけでございます。このため、実態といたしましては、学校法人の職員を退職後、引き続き名誉職的に監事として選任される例も見られたわけでございまして、このような場合、ともすると、監事が理事、理事長等に遠慮をいたしまして、十分に本来の職責、監事機能を果たせないおそれも考えられたわけでございます。

 このため、今回、監事につきましては、内部から選任した者ばかりで占めることのないよう、最低でも一名は外部監事として、いわゆる外部から選任することを求めているところでございます。

○斉藤(鉄)委員 私立学校とはいえ、公的責任の非常に重い学校法人に対して外部監事を導入するということは、非常に重要なことだと私も思っております。

 さて、次に、管理運営制度の三番目、評議員会制度の改正、これも具体的にわかりやすく、どのように変わるのか、御説明をお願いします。

○加茂川政府参考人 評議員会制度の改正内容についてお答えをいたします。

 学校法人が機動的かつ安定的に経営を行っていくためには、先ほど来お話をしております理事、理事会制度、監事に加えまして評議員会、評議員も、それぞれが適切な役割分担のもとに協力をして学校運営、学校法人経営に参画することは大変重要だと思っております。

 このうち、評議員会は、理事会が行う法人の業務に関する決定に際しまして、当該決定が適正なものであるかどうかを的確に判断し、意見を述べるという役割とともに、学校法人の公共性を高めるために必要なチェックを行うことが求められておりますし、必要であると考えております。

 このような役割を適切に果たすことができるよう、今回の改正におきましては、第一に、理事長は次年次の事業計画の策定に当たってあらかじめ評議員会から意見を聴取すること、また、理事長から評議員会に対し前年度の事業の実績について報告するという二点を義務づけることといたしております。

 また、監事が責任を持って職務に取り組むことになるよう、監事が作成した監査報告書を評議員会へも提出させることといたしておりまして、これを義務づけております。

 さらに、先ほども申し上げましたが、監事の選任方法については、監査される立場の者のみで監事を選任することのないよう、その選任に当たって、評議員会の同意を得て理事長が選任することといたしておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 先ほど、理事長の専横とかそういうことが話題になることがあると言いましたけれども、逆に、学校法人によっては、理事会側がほとんど権限を持たなくて、評議員会がすべての実権を握っているというところもあるやに聞いております。

 それはまた、ある意味で、非常に公的な責任を有する学校法人として大変問題だな、こう思うわけですけれども、理事会と評議員会の力関係について、何らかの方向性を持たそうとしているのか、変更させようとしているのか、この意図があるのかどうか、そういうことについてお伺いします。

○加茂川政府参考人 理事会と評議員会との関係のお尋ねでございます。

 両者の関係につきましては、それぞれの学校法人の特色でございますとか歴史を踏まえていろいろ取り扱われておるところでございまして、例えば、現在、評議員会の議決が必要となっている、内部で、寄附行為上そう定めることができるわけでございますが、そういった個別の学校法人の手続等につきましては、今回の法改正によりましてその取り扱いを変更することまでは考えてはいないわけでございます。

 今回、評議員会の位置づけにつきましては、諮問機関であるという基本的位置づけを明確化しようとしておりまして、理事会による学校法人運営が適切に行われることを期待しておるわけでございます。

 現在の制度、すなわち、例えば理事長があらかじめ重要事項について評議員会の意見を聞かなければならない、その際、寄附行為をもって評議員会の議決を要するものとすることができるという仕組みは維持しておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 私立学校の学校法人ですので、その自主性は十分尊重されなくてはならないところでございまして、文部科学省として指導をするとかそういう立場にはないのはよくわかりますけれども、地方などに行きますと、明らかにバランスを欠いた運営をされているところがあって、文部科学省として何らかの指導ができないのかという声も実は我々のところに届いてまいります。

 そういう意味で、今回の改正がより適正な方向に行くというふうに我々も信じておりますけれども、そのように運営をするといいましょうか、指導という言葉はよくないかもしれませんけれども、御考慮をいただきたいと思います。

 次に、改正の二番目の柱でございます財務情報の公開ということでございますけれども、今回の改正により、貸借対照表や収支計算書などの財務書類を閲覧に供することとした趣旨は何かということについてお伺いします。

○加茂川政府参考人 財務書類の公開について、その趣旨についてのお尋ねでございます。

 学校法人は、その公共的性格から、在学生あるいは保護者を初めとする関係者に対して積極的に情報公開に努めるべきでございまして、現に多くの学校法人では主体的な取り組みとして財務情報の公開を行っておるわけでございます。

 私立学校法上は、これまで、その法律の精神でございます私学の自主性を最大限尊重するという観点を重視いたしまして、財務書類の公開については、法律上の規定としては定めていなかったわけでございます。

 しかし、今日、さまざまな分野でいわゆる情報公開が進んできておりまして、先ほど大臣の答弁にもございましたように、いわゆる事前規制から事後チェックへという規制緩和の流れ、これにしっかり対応すべきことが求められておりますこと、さらに、学校法人以外の他の公共的な法人におきましても財務情報の公開規定の整備等が進んできましたことも踏まえまして、学校法人が主体的に説明責任を果たすという観点からも、現状を一歩進めた対応が求められていたところでございます。

 そこで、今回、他の公共的な法人の例に倣いまして、私立学校法上に財務書類の公開、利害関係人への閲覧に関する規定を設けることとしたわけでございます。これによりまして、学校法人の管理運営面の透明性を高めまして、適正な管理運営が図られることを私どもとしては強く期待をしておるわけでございます。

○斉藤(鉄)委員 先日の参考人質疑の中でも、ここが一番大きな問題点として浮かび上がっていたように思います。

 現在、大きな大学等ではもう財務情報を公開しております。財務情報を公開している学校法人はどれくらいあるのかということと、それから、参考人質疑で大きな問題になっておりました、いわゆる幼稚園とかそういう小規模法人に対しては、これは非常に過重な負担になるのではないかという意見が出されました。小規模法人へ配慮するとともに、他方で、大規模法人についてはより積極的な公開を求めるべきではないかと思いますけれども、この小規模法人への配慮、特に、こうすることによって、その財務内容が明らかになることによって、あの学校は将来つぶれるのではないかといったような風評被害、風評被害という言葉がいいのかどうかわかりませんけれども、そういうことも考えなくてはいけないというふうな参考人の御意見もございました。この点について御質問いたします。

○加茂川政府参考人 第一点目は、財務情報の公開の実績、実情についての御質問でございました。

 財務情報の公開につきましては、かねてより各種会議等を通じて、各学校法人の主体的かつ積極的な取り組みを私どもとしても要請、指導してまいったところでございます。毎年度、財務の公開状況に関する調査を実施いたしまして、その結果を公表いたしております。あわせて、各学校法人にこの公表結果を情報提供しておりまして、その際には、さらに一層積極的な取り組みを求めているところでございます。

 そういったこともございまして、文部科学大臣が所管する学校法人、いわゆる大学法人でございますが、これらの法人のうち、何らかの形で財務情報の公開を行っております法人の割合は、平成十五年度では約九六%にふえております。このうち、資金収支計算書、消費収支計算書、さらに貸借対照表、いわゆる財務書類でございますが、こういったものをすべて公開している学校法人の数も、概要の公開といった形態も含めますと全体の七六%になっておりまして、財務情報の公開は年々着実に進んでおると私どもも評価をしておるところでございます。

 また、財務情報の公開には小規模法人への配慮が必要ではないかという御指摘、御質問でございました。

 今回の改正につきましては、設置する学校の種類でありますとか規模、あるいは学校法人の多様な実態を踏まえながら、法律によりすべての学校法人に共通に義務づけるべき最低限の内容を規定しようとしております。したがいまして、法律上の義務につけ加えて、より積極的な対応をすることにつきましては、それぞれの学校法人の主体的な対応を期待しておるところでございます。

 先生御指摘のございましたように、私学関係団体からの懸念の表明もございました。いろいろお聞きをしますと、特に小規模法人にあっては、不当な目的による開示請求への対応の難しさ、あるいは実際の事務負担等への不安も持っておられるということをお聞きしたところでございます。

 今回の法案では、そういったことも踏まえまして、また、他の公共的法人の例も踏まえながら法案を作成させていただきました。

 第一には、閲覧の対象者を在学者その他の利害関係人と限定をしております。さらに第二に、明らかに不法、不当な目的である場合など、正当な理由がある場合には閲覧を拒むという例外的な判断もできる、対応もできるようにしておるわけでございます。さらに、特に幼稚園等小規模法人のことを念頭に置きながら、公開の対象となる財務書類につきましても、各学校法人の便宜のために、それぞれの様式、参考例を示すことを私どもとしては考えておる次第でございます。

 一方、大規模法人への対応でございますが、特に複数の大学を設置するような大規模な学校法人におきましては、現在でもかなり積極的な取り組みがなされておるわけでございますが、より積極的な対応を各法人の判断でなされることもさらに期待をしたいと思っておるわけでございます。

 従来から、広報誌あるいはインターネットのホームページへの掲載など、そういった取り組みが進められるよう私ども指導してきておりまして、先ほど申しました十五年度の調査でも、広報誌等の刊行物への掲載を行っておるものが約六九%、さらに進んで、ホームページを利用しておるものが約一八%ございまして、こういった取り組みがさらに一層それぞれの法人の判断で進んでいくことを大きく期待しておるところでございます。

○斉藤(鉄)委員 わかりました。

 三番目の柱であります私立学校審議会の改正、この間の参考人質疑では、両参考人とも大学関係者でしたので、この私立学校審議会のことについては余り話題になりませんでしたけれども、今回、都道府県知事の権限が大幅に強化されるということでございます。公正さが確保されなくなるのではないかという危惧もございます。この点も含めて、どのような観点から今回改正を行われたのか。済みません、時間がありません。最後に大臣と副大臣に質問を残しておりますので、端的にお願いいたします。

○加茂川政府参考人 お答えをいたします。

 私立学校審議会の委員の選任等についての法改正の趣旨についてのお尋ねでございます。

 先生御指摘のように、私立学校審議会は、都道府県知事の私立学校に対する行政の適正を期するために都道府県に置かれております審議会でございます。

 この現状につきましてはいろいろ批判、御指摘もあるわけでございますけれども、現行制度において、その構成の四分の三を私学関係者が占めていること、推薦方法について詳細な規定を定めていることについて指摘、批判があるように受けとめております。

 こういった詳細な規定が各都道府県における私学行政を過度に規制しかねないといった指摘が総合規制改革会議よりも出されております。これを踏まえまして、今回、法改正をお願いしておるわけでございまして、委員の構成、推薦手続等に関する規定を削除いたしまして、都道府県知事の地域の実情を踏まえた判断にゆだねることといたしたところでございます。

○斉藤(鉄)委員 時間があと数分、二、三分になりました。大臣と副大臣に御質問させていただきたいと思います。

 いわゆる私学の振興というのは非常に大きな、重要な課題だと思っております。一兆円近いお金がいわゆる公費としてその振興に使われているわけですが、まだまだそのレベルは低い、このように私自身考えております。

 この私学の振興についての副大臣また大臣、政治家としての御決意をお伺いしたいと思います。

○原田副大臣 今回の法案でもそういうことを目指しておるところでありますけれども、日本の学校教育の中で私学の役割、これはもう大変大きいものがあるわけであります。そういう意味では、国の支援も含めまして、これからしっかりこの問題に取り組んでいかなければいけない、そういうふうに考えておるところであります。

○河村国務大臣 御案内のように、大学生が七五%、高校生三〇%、幼稚園においてはもう私学八割、そういうふうに言われております。

 この役割の大きさからいっても、私学振興というのは日本の教育界における大きな課題でありますし、まさに二十一世紀は私学の時代だと言われるのもそのゆえんであろう、こう思っておりまして、これを私学支援のあり方、私学助成のあり方、いろいろな角度からあるわけでございまして、いわゆる財政的な面、それを支援する税制の問題、この問題についてももっと力を入れていかなければいかぬだろう、こう思っております。

 あわせて、奨学金制度の問題、そういうことについてもまさに公私の格差是正、こういうことも言われておりますが、そういう視点に立って、全体の私学振興政策、これは国の重要な施策としてこれからも取り組んでまいりたい、このように考えております。

○斉藤(鉄)委員 今回、五十五年ぶりの大改正、この改正が真の意味での私学振興につながり、また、国としても財政的にこれをしっかり支えていく必要があろうと思っております。そういう方向に弾みがつく改正になるように祈りまして、質問を終わります。ありがとうございました。