【衆議院本会議 平成15年5月22日】

○斉藤鉄夫君 公明党の斉藤鉄夫です。

 私は、自由民主党、公明党、保守新党の三党を代表して、国立大学法人関連六法案に賛成の討論を行います。(拍手)

 この法律案は、現在、文部科学省の組織の中にすっぽりと組み込まれている国立大学を、大学ごとに法人化、独立させて、自主自律性を高め、活性化させることを目指すものです。そして、教育立国、科学技術創造立国を担い、世界の知をリードする存在になってもらおうというものです。

 これを民営化と誤解する向きもありますが、そうではありません。あくまで、国立大学として財源は国が責任を持ちます。しかし、その運営は、独立法人として、予算、組織、人事などについての学長の裁量権を強化したり、役員、経営協議会に学外有識者を迎えるなど、民間的経営手法を導入し、責任ある経営体制を確立します。

 このような体制において、国の責任のもと、基礎研究も含めた学術研究の推進や人材育成など、国立大学の役割を一層しっかりと担うことが可能となるものであります。

 委員会質疑、参考人質疑を通じて、次の三点が特に議論となりました。一、地道な基礎的研究など、国立大学だからこその使命がおろそかになるのではないか。二、中期目標を文部科学大臣が策定するなど、文部科学省の関与がかえって強くなるのではないか。三、教育活動の評価、研究の評価は非常に難しいからやめた方がいいのではないか。この三つです。

 第一点目の、基礎研究の振興については、国立大学は自由な発想のもと基礎的な学問をしっかりやってほしいという私たち社会のサポートがある限り、中期目標、中期計画に反映されるものであると考えます。

 二点目、文科省の関与ですが、国立大学法人が国から独立するとはいえ、私たちの税金で運営される以上、何らかのチェックは必要です。それが、文部科学大臣による中期目標の設定、そして評価という行為で規定されています。

 しかし、教育研究という特性への配慮義務、学長の任免は各大学の学長選考会議の申し出によること、それから、中期目標の策定に当たってはあらかじめ大学の意見を聞きそれに配慮することなどの規定を置くことによって、大学の自主性、自律性を十分担保する内容になっています。文科省の中の組織という以前の体制より、はるかに自主性、自律性が増すことは確かでございます。

 第三の、教育研究の評価ですが、評価は難しいから評価しない、努力した人もしない人も皆一緒では、大学の進歩はありません。研究の同僚評価、いわゆるピアレビューや、学生たちによる授業の評価などにより、より透明性の高い手法を確立する努力をしながらの、目標に対する達成度評価の導入はぜひ必要と考えます。

 以上、本法案は、大学の特性を十分踏まえた上で、大学改革の原動力となる、時宜にかなった適切なものと考えるものであります。

 国立大学法人関連六法案に賛成の意を再度表明し、討論を終えます。(拍手)