【衆議院憲法調査会 統治機構のあり方に関する調査小委員会 平成15年2月13日】

○斉藤(鉄)小委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。

 きょうは大変ありがとうございました。早速質問に入らせていただきます。

 まず最初に、このレジュメ3の最後の黒ポツの御説明で「県単位でのフルセットからの脱却」というところで、公選で選ばれた首長として住民の皆さんの福祉を考えなければならないけれども、必ずしもそれが経済合理性に合致しないというお話がございました。

 この点についてもう少しお話を伺いたいということと、これに関連して、そうしますと、そのフルセットが合理的に完結する最小単位、これが道州になるべきだ、こういうふうに考えてよろしいんでしょうか。まず、その点をお伺いいたします。

○増田参考人 実は、これは一つの例でございますが、東北には空港が大変多うございまして、青森も二つ、秋田も二つ、山形も二つございます。一番大きな空港は仙台空港でございますが、あと青森空港、それから福島空港も今三千メーターの滑走路を持って、大変大きな空港でございます。

 私は、こういった東北地域で考えますと、これは一つの例でございますが、やはり各県とも大変県民の皆さんから空港に対しての要望、どうしても遠隔地でございますので、高速交通機関へのアクセスということを大変要望されますので、ぜひすばらしい空港をそれぞれ選んでいただいた県民のために整備したいというふうに思って、それぞれが空港整備に大変力を挙げているわけでございます。

 しかし、全体的に考えますと、一つの大変大きな基幹空港と、それから各地域の中核的な空港と、もう少し、空港財源も大変今厳しい中で、それぞれのあり方を考えて、私は、最低限は二千五百メーターの滑走路を最低そろえればいいと思うんです。それ以上のものはできるだけ集中して、そして遠距離についてはそこにできるだけ発着の便数を多くして、あとは利用される方のアクセスをできるだけよくして、広範囲からお客を調える、そんなあり方をこれから真剣に考えていく。お隣の韓国や中国あたりはそれぞれの県から行けばいいと思うんです。そんなことをできるだけ考えていくことが、東北全体としての経済的な自立を図っていく上での大変重要な戦略ではないか。

 ですから、どうしてもフルセット、それぞれの知事はやはり要求されるんです。そしてまたそれに全力を挙げるというのがやはり一番大事な役割だと思うんですが、なかなかそこを、公選で選ばれている首長というのはやはり抜けがたいところがございまして、自分の空港よりも向こうの方をよくするということのインセンティブがなかなか働かないので、むしろそういった現在の経済合理性を考えたそういう単位ということ、これは、独立した自治体ということを考える上で、やはり経済的な自立というのは大変重要な要素でございますので、そういった意味で、経済的自立が図られるようなそういう行政の単位というものをぜひ考えて、そして行政体を構成していくということが大変大事ではないか。明治二十三年以来の同じようなくくりでずっと来てございますので、それをここでもう一度考え直す必要があるのではないか、そんなふうに思っております。

○斉藤(鉄)小委員 次に教育ということなんですけれども、昨年末も義務教育の国庫負担について大変な議論がございました。その議論の本質は、全国一律、ある一定以上の質の教育を受ける権利は日本国民としてだれもが持っているんだ、それを国として保障すべきだという議論と、欧米に見られるように、教育はもう基礎自治体なりもう少し大きな自治体に任せよう、アメリカ等はもうタウンシップに全部任されているわけですけれども、こういう議論がございました。

 道州制の議論の中で教育をどうするか、一番大きな議論のポイントになるかと思うんですが、この点についての知事のお考えをお聞かせください。

○増田参考人 教育の分野につきましては、大変それぞれの地方の特色をもっと取り上げて、そして実施をすべき分野だというふうに私も思います。ここには経済的な合理性といったようなことよりも、やはり地域の特色をうんと生かしていく、そういう分野だと思いまして、先ほど申し上げましたように、これは、今教育委員会が教育については深くかかわっているわけでございますが、そうした教育委員会のあり方、有効な機能の発揮ということがまた別の課題としてはございますが、それはそれとしても、こうした教育委員会のような独立行政委員会のあり方については、私は少し、こうした自治体のくくりとは別に考える余地があるんではないか。

 先ほど申し上げましたのは、例えば公安委員会などもそうかもしれません。それから、教育委員会あるいは監査の関係ですとか、こうしたものについては、やはり行政の質が少しほかとは違いますので、違う取り扱いを可能なような仕組みとして、それでそれをうまく地域が例えば選択できるような、そんな仕組みもうまく考えていくことが肝要ではないかというふうに思っております。

○斉藤(鉄)小委員 最後に、ちょっと本旨から外れるかもしれませんが、私は、私の選挙区は比例区でございまして、具体的には中国ブロック比例区なんですけれども、小選挙区で出ておりませんので、中国五県を歩いております。

 そうしますと、各県をまたぐ大きな課題にも直面をして、もう少し大きな自治体、道州制というものの必要性も感じたりしているんです。ある意味で、今のブロックというのが、現実には衆議院の比例区の区割りに利用されているということぐらいしかないわけですけれども、この衆議院の比例ブロックと道州制ということについて、ちょっと突拍子もない質問かもしれませんけれども、そういう議員の活用も含めて、どのように感じていらっしゃるか、最後にお伺いしたいと思います。

○増田参考人 私ども行政を展開しているときには、先ほど申し上げましたように、地域の住民の皆さんとのいろいろな積み上げがございますので、やはり地域だけにどうしても目が偏りがちでございます。比例の選挙区から出ておられる各議員の先生方は、やはり大局的な観点から全体を眺め渡して、それでどこか全体にバランスが欠けることがないのかどうかといったようなことを目配りするような立場におられるわけでございますので、まさしくそうした広域的な観点から我々も行政ができればいいんですが、むしろそういった我々の足りない、不足しているところを議会の立場からいろいろ補っていただく、あるいは厳しく見ていただくというようなことでいきますと、やはり行政も展開も大変いい方向に行くのではないか、こんなふうに思います。

 やはりこういった行政の方の立場で私もいろいろ申し上げていますので、それを、執行監督する議会の方の環境をこれからどうするかというまた別の大変大きな問題もあるかと思いますので、余りそこはまだ深く考えてございませんが、ぜひまた議会のお立場で、それに沿った、機能の充実した、また議会制のあり方などについてもいろいろお考えいただければ、こんなふうに思います。

○斉藤(鉄)小委員 ありがとうございました。