【衆議院文部科学委員会 平成13年5月23日】
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。
私は、まず最初に、文部科学省と総合科学技術会議の関係について、大臣の御認識をお伺いします。
省庁再編前は総理府に科学技術会議というのがございましたが、こう言ったら語弊があるかもしれませんが、現実には余り機能していなくて、科学技術庁が、ある意味で全省庁の調整官庁として総合的な科学技術政策の方針をつくっていたのかな、このように認識をいたしております。
省庁再編後は内閣府の中に総合科学技術会議、これは機能が前の科学技術会議とは比べ物にならないほど拡充をされました。その総合科学技術会議が科学技術政策についての基本的な方針を出し、また財政についても重点投資の方針を出し、これにのっとって各省庁がやっていくということになったわけでございます。
しかし、現在の総合科学技術会議の役目をやっていた科学技術庁が文部省と一緒になって文部科学省になった。それとは別に総合科学技術会議が内閣府にできた。そういうことで、今過渡期にあるのかな。一体どこが本当の意味での科学技術の総合戦略を立てるのか。名目上は総合科学技術会議なんですけれども、しかし、実質的には文部科学省がやらないとできないのじゃないかというふうな意見もございます。
そういう意味で、この両者の関係をはっきりさせておくことが今後の科学技術政策について大変重要だと思いますので、この点についての大臣の御認識をお伺いします。
○遠山国務大臣 今御指摘の点は、まことに大事なことだと思います。
今回の内閣府、総合科学技術会議が設置されたことによって、科学技術行政と学術行政の融合を図るということができると同時に、科学技術行政が大きく前進できる機会としていきたいと思います。
その意味では、今本当に過渡期であり、今どういうふうに運用していくかということが今後を決めると私は思っております。
認識といたしましては、総合科学技術会議が科学技術政策推進の司令塔として、政府全体の科学技術に関する総合戦略あるいは資源配分の方針を作成するということは確かだと思います。
文部科学省は、政府の研究開発の主体を担うという立場に立っております。したがって、それらの戦略等に沿って各種の研究開発を実施、推進するとともに、関係行政機関の事務の調整等を行うということになっております。ここのところをきっちりと役割として認識をし、かつ実践をしてまいりたいと思っております。
○斉藤(鉄)委員 立法府と行政府、今日本は議院内閣制でございますが、そういう意味で、この総合科学技術会議と文部科学省も、議院内閣制とは言いませんけれども、総合科学技術会議の主要な部分を、文部科学省のこれまで蓄積してきた知見を生かして、全く独立するのではなくて、ある意味では、政府と与党は一体だというようなこともありますが、総合科学技術会議と文部科学省は一体、このような形で進めていくのが実質的な科学技術政策の遂行に最も効率的だと思います。私はそのように認識しておりますので、よろしくお願いいたします。
その総合科学技術会議が、この三月に科学技術基本計画を発表いたしました、五カ年計画でございます。本当にチャレンジングな内容でして、本当にできるのかなということでございますが、この科学技術基本計画についての大臣の認識、決意をお伺いいたします。
○遠山国務大臣 今回の科学技術基本計画、今世紀の幕あけに当たりまして、大変力強い内容を含んでいると思います。
文部科学省といたしましては、この第二期科学技術基本計画に基づいて、科学技術と学術のそれぞれの特性を生かしつつ、創造性に富んだ世界最高水準の研究成果の実現を目指してまいりたいと思っております。
特に、政府の研究開発の主体を担うという立場に立ちますと、一つは、独創的な基礎研究を推進していく、この任務が大きいわけです。
と同時に、ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料の四分野に重点を置いて研究開発を推進してまいりたいと考えております。
同時に、科学研究費補助金を初めとする競争的資金の拡充でありますとか、あるいは産学官連携の強化、さらに大学などの研究施設の重点的整備など、我が国の科学技術システムの改革にしっかりと努めてまいりたいと考えます。
○斉藤(鉄)委員 この基本計画、総合科学技術会議、内閣府が立てたものではございますが、その実行のほとんどは文部科学省なのではないかと思いますので、かつ、これを実行するにはかなりの決意がないとできない内容でございますので、ぜひお願いをしたいと思います。
それでは、この中について二、三質問させていただきます。
今後五年間で、政府研究開発投資、総額二十四兆円ということでございます。物すごい数字であるわけですが、一方、小泉総理は、財政再建、そして聖域なき改革、このようにおっしゃっております。当然、この研究開発分野につきましても聖域ではない、こう思うわけですが、この二十四兆円という計画と小泉総理の聖域なき改革、どう両立させるのか。本当は内閣府に聞くのが筋かもしれませんが、その計画の大半を文部科学省が担っていらっしゃるという意味で、文部科学省にお聞きいたします。
○青山副大臣 まことにそのとおりでして、政府研究開発投資の額が相当に今度は上がっていくわけです。対GDP比一%を確保していこう。ところが、財政健全化という大きな課題を抱えてきております。
したがって、そのことと資源の重点的な配分ということは極めて整合性がとれていると言えなくもありませんが、現実的には非常に困難な課題に我々が取り組むことになるというふうに言えると思います。したがいまして、その意味では、予算の確実な配分についての努力をしっかりやっていきたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 重点投資、しっかりやっていく、これはいいのですが、総額二十四兆円という額がもう決められているわけでございまして、そういう意味で、どういう決意でこの総額を達成されるのかという質問でございます。
○青山副大臣 先ほど大臣が述べられましたように、重点四事業といいますか、例のライフサイエンス、情報通信、ナノテクノロジー、そして環境、そのほかまた四分野がありますが、これはまさに今我が国にとってどうしても取り組んでいかなければならない非常に重要な研究課題です。
したがって、その課題を明確に我々が持ち、基本計画に沿ってこの研究開発に取り組んでいくためには、対GDP比一%を何としても確保して、その裏づけを持っていかなければならない、こういう気持ちで、これからも強い決意で臨んでいきたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 強い決意で、よろしくお願いいたします。
「重要政策」の中に「科学技術の戦略的重点化」、三つポイントがございますが、その一番目に「基礎研究の推進」、公正で透明性の高い評価による研究水準の向上というのがございます。
基礎研究というのは、我が国の中では大学そして文部科学省傘下の研究所、独立行政法人研究所、特殊法人もありますけれども、こういうところが担っております。ある意味では、日本の基礎研究のほとんどを文部科学省が管轄している、こう言ってもいいかと思いますが、その中で、公正で透明性の高い評価というのをどう研究の世界に切り込んでいかれるのか。現実に、今ほとんどないのじゃないか、特に大学については全く評価なんかない、こう言われている中で、どうここを切り込んでいかれるのか、お伺いします。
○青山副大臣 今の公正で透明性の高い評価を実施することが極めて重要であるという点については、共通の認識があると思います。
問題は、競争的な研究開発環境というものを実現していくためには、どうしても客観性の高い評価をきちっと確保していかなければならない。したがって、外部評価を積極的に活用していくという考え方で、それからまた、被評価者に対する評価の手法、基準、こういうものを徹底して周知させていく必要があるであろう。それから、評価内容の開示を図っていくことが非常に重要だと考えております。
いずれにしても、評価のさらなる改革に我々は積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 国立研究所、独立行政法人等についてはかなり評価ということが言われておりまして、進んでいると思います。
問題は大学です。大学でも、ちょっとこういう話をしますと、大学の研究に評価などなじまないというふうなメールがどっと来まして、いかにも学問の自由に抵抗している悪者というふうに決めつけられてしまうような風潮がありますけれども、特に大学、重点投資ということになれば、当然その前提として評価が大事になってきます。大学の学問分野の中で重点投資するためにどう評価をしていくか、一番大事なところだと思いますが、この点についてお聞きします。
○青山副大臣 斉藤委員は私の先輩的な方でございまして、今さら私が教えることは何もなくて、むしろ教えていただきたい。
ただ、平成九年でございますから、前の総理大臣のもとで、評価の大綱的指針というものが出されておりまして、これに従って我々は取り組んでいきたいと考えております。またいい案がありましたら、ひとつぜひ教えてください。
○斉藤(鉄)委員 いい案かどうかわかりませんが、総合基本計画の中に、「研究開発システムの改革」ということで、競争的資金の倍増と間接経費(三〇%)の導入、いわゆるオーバーヘッドと言われるものでございます。アメリカの大学ではもうかなり一般化されておりますが、これまでは一〇〇%研究者にしか行かない外部からの研究資金の導入、それを管理費として大学なり管理者がとっていいという制度、オーバーヘッドでございますが、これなどは研究現場のかなり大きな改革につながっていくのではないか、間接的な評価制度の導入になるのではないかと私は思いますけれども、果たして今の日本の大学のシステムでこれが導入できるのかという大きな危惧もございます。
この点について、導入するんだ、その決意と具体策をお伺いします。
○青山副大臣 昨年四月から大学評価・学位授与機構というものを創設いたしまして、国立大学の教育研究について、客観的で透明性の高い第三者評価を開始したところであります。
各大学に評価の結果をフィードバックして、教育研究活動の改善に役立てていただく、それから広く社会に公表していくというような、それぞれの段階で適切な、効果的な資源配分を行う観点から、参考資料の一つとしてこれをぜひ活用していくことが望まれていると考えております。
○斉藤(鉄)委員 ぜひ具体化をしていただきたいと思います。
それから、国立大学の老朽化、狭隘化の問題でございます。
これは与党三党のプロジェクトチームでも提言をさせていただき、今後の日本の科学技術力の向上のためにぜひ必要だということで取り組んでいただくことになっておりますが、この計画と現状についてお伺いします。
○岸田副大臣 国立大学の施設の整備についてでありますけれども、本年三月三十日に閣議決定されました科学技術基本計画におきましても最重要課題として位置づけられております。これを受けまして、文部科学省といたしましては、国立大学等の施設の重点的そして計画的な整備を図ることとし、四月十八日に国立大学等施設緊急整備五カ年計画というのを策定したところでございます。
この計画におきまして、大学院施設の狭隘解消や卓越した研究拠点の整備等、約二百十万平米につきまして優先的目標とするとともに、老朽化した施設の改善整備に当たっては、約三百九十万平米につきまして、個別の施設の状況等を総合的に勘案しつつ、優先順位に基づき適切に判断するなど厳選を行っているところでございます。
今後五年間ということになっておりますが、こういった形で重点的そして計画的に整備を図るということにしております。ぜひこの計画、着実に達成できるように努力する、これが一つ道筋だと思っております。
○斉藤(鉄)委員 この点もよろしくお願いいたします。
それでは、科学技術基本計画から離れまして、次に、原子力政策についてお伺いいたします。
先ほど総合科学技術会議と文部科学省の関係をお伺いしましたが、それと全く同じ趣旨で、内閣府の中に設置されました原子力委員会、原子力安全委員会、そして経済産業省の中の原子力保安院との関係について認識を問わせていただきます。
省庁再編までは実質的にこれらの機能はすべて科学技術庁の中にございました。ジェー・シー・オーの事故等あり、その反省も踏まえてこういう形になったわけでございますが、ある意味では、前はすべて科技庁にあったわけですから、わかりやすかったといえばわかりやすかった。それが今、内閣府の原子力委員会そして原子力安全委員会、経済産業省の原子力保安院、そして文部科学省とある意味でばらばらになったわけで、この関係についてはっきり認識をしておくことがまず前提になるかと思いますが、これについてお伺いします。
○青山副大臣 何となく釈迦に説法のような気がしまして申しわけありませんが、せっかくのお尋ねですから、お答えしておきたいと思います。
原子力行政というのは、国家にとって非常に重要な政治課題でございます。これの推進は我々にとっても非常に重要でありますが、原子力委員会と原子力安全委員会そして文部科学省、経済産業省がそれぞれ役割を担って、これからも取り組んでいきたいと思っております。
そこで、まず、省庁再編後、原子力委員会と安全委員会が内閣府に置かれております。そして、行政庁よりも一段と高い立場から原子力行政を適切にまず推進していく。
それから、原子力委員会の策定する長期計画を文部科学省と経済産業省で担っていくわけですが、文部科学省においては科学技術振興の観点から、それから経済産業省はエネルギーの安定供給の観点から、特に我々文部科学省においては、原子力行政に責任を持って、高速増殖炉サイクル技術や加速器、核融合等の原子力科学技術を推進してまいりたいと考えております。それから経済産業省は、エネルギーの安定供給の観点から、原子力行政に責任を持ちつつ、原子力発電の推進であるとか、高レベル放射性廃棄物の処分の技術開発などを実施しているところです。
それから、安全規制についてでありますが、文部科学省は、放射性同位元素、試験研究炉及び核燃料物質の使用にかかわる安全規制を担当しておりまして、経済産業省は、原子力安全・保安院において、商業用の原子力発電所、発電用研究開発段階炉、再処理施設及び核燃料物質加工施設の安全規制を担当しております。
なお、文部科学省も経済産業省も、審査の結果については、両委員会がそれぞれ独自の立場からダブルチェックを行っているというふうに御理解いただきたいと思います。
このような分担のもとで、文部科学省としては、関係省庁と連絡、協力をして、安全確保を大前提に、国民の信頼を得つつ、原子力の推進に取り組んでいきたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 先ほど平野委員から三条機関という話もありましたが、私は、三条機関のような強大な機関によるシングルチェックよりも、現在の日本のダブルチェックというシステムの方が現実には安全規制が働くのかなという感触を持っておりまして、現在の新しい体制はこのダブルチェックという基本的な考え方で動かされていくということを今確認させていただきました。
次に、大臣にアメリカのエネルギー政策の転換についての所感をお伺いします。
私も、アメリカのエネルギー政策を見て、いつか破綻するなと思っておりました。その端的な例がカリフォルニアのあの停電騒ぎだと思いますけれども、今のエネルギーの根幹は原子力と火力でありまして、そういう現実を見据えて新しいエネルギーの導入を図っていかなければいけない、基本的にそういう考え方を持っております。
そういう意味で、原子力に回帰するアメリカのエネルギー政策は、長い目で見て、人類の幸福に寄与するものと私は思っておりますけれども、大臣の所感をお伺いします。
○遠山国務大臣 今般公表されました米国の国家エネルギー政策に関する報告書におきまして、原子力エネルギーの安定供給と地球環境の保全に資するものとして、エネルギー政策の主要な構成要素と位置づけて、推進を図ることを打ち出したというふうに承知いたしております。
これは、エネルギーの安定供給と温室効果ガス削減への寄与の観点から、原子力発電を基幹電源に位置づけて最大限に活用している我が国の政策と方向を一にしているものと認識しております。このことは、原子力の研究開発を推進している我が省としまして大きな関心を有しております。
今回発表されましたエネルギー政策の内容を今後詳細に検討いたしますとともに、今後の動向を注視していきたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 私と全く同じ認識でございます。
私は憲法調査会の幹事をさせていただいておりますが、憲法調査会で今、二十一世紀の日本のあるべき姿ということを議論しております。その中で二つほど、大変感銘を受けたといいましょうか、エネルギーに関しての発言がございました。
そのお一人は曽野綾子さんでございまして、世界じゅうを回ってみて、電力の安定供給のないところ、夜電気のつかないところに民主主義はない、こう明確におっしゃいました。いかに電力の安定供給が我々民主主義国家にとって大事かという点でございます。
もう一つは、村上陽一郎先生の発言でございました。これは原子力についての発言ですが、原子力について、反とか支持するとかいうこととは別に、現実問題として、今の日本が原子力エネルギーによって支えられている、しかし、その原子力に対して非常に逆風が吹いて、若い人がそれを勉強しなくなった、このことを非常に危惧している、現実問題この日本が支えられながら、若い人がそれを勉強しようとしない、つまりそれは、大きな空洞化を招いて、大きな事故を招いていくのではないかというふうな発言をされて、私も大変そうだなと思ったわけですけれども、原子力についての教育ということについてどうお考えでしょうか。
○青山副大臣 まさに御指摘のとおり、原子力の研究開発利用を進めていくためには優秀な人材が必要でありまして、すぐれた人材を育成していく、確保していく、これが重要な課題であります。
原子力委員会の原子力の長期計画においても、少し長い名前ですから長期計画と短くさせていただきましたが、この長期計画の中でも、大学における多様、有能な人材の養成が必要である。それから、国の研究開発機関における人材育成の重要性が指摘されております。
そこで、文部科学省としては、まず第一に、大学における人材養成、それから日本原子力研究所による原子力技術者を対象とした研修、それから財団法人原子力安全技術センターによる各種の原子力防災研修、これを実施してきているところです。
近年、我が国の原子力産業は成熟期に入っているのではないかと理解しておりますが、研究者、技術者は減少傾向にありまして、関係機関が連携して人材養成に取り組んでいくことが必要だと考えております。その意味で、原子力の幅広い可能性に挑戦して、若者に夢と希望を与えるような研究開発活動を展開することによって、原子力を志す人材を育てていきたい、このことが非常に重要だと考えております。
○斉藤(鉄)委員 文部科学省としても真剣に考えていただきたいと思います。
原子力に関して最後の質問でございますが、将来の原子力、核融合、ITER、国際熱核融合炉でございますが、設計作業がほぼ終了というふうに聞いております。今建設という段階ですが、私はぜひ、これはまだ個人の考えでございますけれども、長い目で見れば、日本に建設を誘致することが、日本の科学技術レベルの向上に結びついて必ずや国益につながる、このように思っておりますが、ITERの設計作業の状況、それから誘致についての文部科学省としての見解、時間がありませんので、端的にお願いいたします。
○青山副大臣 既にITERの積極的な取り組みについて、衆議院の科学技術委員会においては決議をいただいておりまして、国際協力のもと積極的に進めてきました。超電導コイル技術などのITERに必要な基幹技術の開発を進めてきたところです。
それから、本年二月には最終設計報告書がまとめられまして、日本、EU、ロシアの専門家による、ITERの目的である核燃焼プラズマによる長時間運転は達成し得る設計となっているという評価がなされております。
それから、誘致についてでありますが、日本が設置国となることの意義が極めて大きいという結論が出ております。この報告を受けて、原子力委員会として結論を出す予定でありますので、その結論を待っているというふうに考えております。結論を参考として、その後の取り組みを積極的に進めていきたいというふうに考えております。
○斉藤(鉄)委員 ITER計画懇談会も誘致すべきだという結論を出したわけでございますので、政府としても、早急にそういう態度を表明されて頑張るべきではないか。国会としても、いろいろな意見がございますが、頑張りたいと思っております。原子力については以上でございます。
技術士制度についてお伺いいたします。
大臣、大変失礼な質問なんですが、これは新しい大臣にいつもお聞きしているものですから、もう既に技術士制度については御存じでしょうが、大臣になる前に、この技術士というものの資格制度については御存じだったでしょうか。
○遠山国務大臣 明瞭に詳しくは存じ上げておりませんけれども、私は、この技術士という制度は大変重要だと考えております。
○斉藤(鉄)委員 この技術士について、今はこれは日本だけの資格ですけれども、例えばアメリカやヨーロッパや、またアジアの諸国の資格と相互乗り入れをしようというふうな動きもあるようでございます。また、最近、技術者倫理ということも問われておりまして、この技術士と技術者倫理ということも今後検討しなければいけないというふうに聞いておりますが、この点について、どういう状況か、お伺いします。
○青山副大臣 APECで、相互承認制度としてこの技術士の制度が取り上げられて、認められていくようでございます。
そこで、非常に大きな仕事をされる場合に、技術士の倫理というものが、これから重要な課題として必ず上がってくると思います。特に技術士が、後で触れられるのでしょうか、大学の学士と同じような立場で産業界において果たす役割というのは非常に高くて、それがもっと私は社会的に、産業的に求められてくる社会になるのではないか。受験者も非常にふえておるようでして、そういう意味では、これからなおその重要性が増してくると考えております。
○斉藤(鉄)委員 大臣に先ほどああいう失礼なことをお聞きしたのは、これまで、私が議員になりまして、科学技術庁長官、何人だったでしょうか、もう十数人ですけれども、ほとんどの方は大臣になるまでは知らなかったというほど知られていない制度で、もっと科技庁として頑張ってくださいという質問をずっとしてきたからでございますが、もう大臣はよく御存じとのことで、ぜひ拡充をお願いしたいと思います。
最後の質問になろうかと思いますが、これまでは、科学技術庁が技術士という制度を設けて、技術者の社会的地位の向上に努めてきました。文部省は、学位というのが、博士、何とか学博士がありまして、これも研究者の地位の向上に努めてきたわけですけれども、これが今、文部科学省として一緒になりました。同じ省庁の中に博士と技術士と両方あるわけでございまして、そこら辺、性格の立て分けをきちんとしておく必要があるのかなというふうに思います。それが一つ。
それから博士ですけれども、昔は功成り名遂げた人が、おれは博士なんだという称号だったそうですが、今は研究者としてのパスポートという性格、もう世界的に認識されているけれども、日本はまだそこら辺がはっきりしていないということも言われております。その博士号についての文部科学省のきちんとした考え方と、博士号と技術士との関係についてお伺いします。
○青山副大臣 博士は、学校教育法に基づく学位であります。極めて高い地位でございまして、技術士は技術士法に基づく資格であって、高度の専門的能力、応用能力を必要とする業務を、博士も技術士も、いずれも自立して行う能力を有する者ということでございまして、博士は研究分野における能力証明であります。それから、技術士は技術分野における能力認定でありまして、それぞれの分野において自立して活動を行える高度な能力という意味において同様でありまして、技術者にとっての技術士は、研究者にとっての博士に該当するものと認識しております。
○斉藤(鉄)委員 博士号に対する認識を。
○青山副大臣 博士号は、学校教育法に基づく学位でありまして、大学院の課程を修了し、専攻分野において研究者として自立して研究活動を行い、またはその他の高度に専門的な業務に従事するに必要な高度の研究能力を有する者に対して、大学などが授与するものであります。
○斉藤(鉄)委員 要するに、成果に対して与えるものではなくて、研究者としての能力に対して与えるもの、パスポート、こういう認識でよろしいわけでございますね。
ありがとうございました。終わります。